二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 薄桜鬼   ———刹那の契り ※イラスト描きます ( No.223 )
日時: 2012/03/13 17:38
名前: 亜鶴 (ID: PxM9hGKP)

第十五話  看病



屯所、門前———

「左之っ琴音ちゃん、どうしたんだ!?」
新八が琴音背負う原田に声をかけてきた。



「話はあとだ!!それより山崎をっ!!」
原田は焦りながら、琴音を優先と願う。
「おぅっ!」
新八は頷いて、山崎を捜すため、屯所の中へ入っていった。





            ******



「…疲労ですね」
「衝撃を受けて、疲れが溜まったのではないかと思います。」
山崎はそう言った。


「琴音ちゃん…」
千鶴は呟いて、思い詰める。部屋にいた幹部たちは顔を顰める。

「山崎、どれくらいで治るんだ?」
土方は聞く。

「熱が酷いので、数日寝ていれば、治るかと。今、薬を持ってきます。」と言い、そっと立ち上がる。そして彼は部屋から出て行った。





「琴音にわりぃーし、部屋出ようぜ?」
平助がグッタリ寝ている琴音を見つめて、言う。
「そうだな。俺たちがいたら、橘が目を覚ましてしまう。」
斎藤も平助の提案に乗り、言う。するとみんなはそっと立ち上がった。
静かに部屋から出て行った。
沖田は千鶴が出て来ないと気付き、廊下から部屋の中を見る。
「千鶴ちゃん?」
と一声かける。
千鶴は沖田に背を向けたまま、寝込む琴音を見つめていた。
「…私、琴音ちゃんの看病します。今は彼女の傍にいてあげたいんです…」と言い、琴音の手を握る。


そんな千鶴を見て、沖田は微笑む。
「頑張ってね。」
そっと応援をした。
パッと千鶴は振り返り、頷いた。頑張るよという表情をして。




そして、静かに戸を閉めた。




(琴音ちゃん、早く元気になってほしいな)と沖田は廊下を一人歩きながら、願っていた。










            続く…





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