二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 薄桜鬼   ———刹那の契り——— ( No.297 )
日時: 2013/03/01 14:44
名前: 亜鶴 (ID: V9P9JhRA)

刹那のこの場を借りて、私の友人【凛ちゃん】に捧げます。

この話に登場する凛という女の子は千鶴のような位置にあたいする人物になっています。本編とは一切関係ありません。
沖田夫妻(goodend後)によるデート話をご堪能あれ。


【沖田×凛 花冠】一部



 

 私と総司さんの祝言は終わり、めでたく私たちは夫婦になりました。


 
 緋色の着物を身に纏い、団子に結った髪。
 そして山吹色のリボンをつけた…鏡に映るそんな自分に少し見惚れてしまう。

「これでよしと」
 気合を入れ、ふわりと微笑む。



———今日は夫婦になってから初めての彼とのデート日なのです。
だから私は久々に張り切り、おめかししています。


 支度が終わると静かに立ち、総司さんのところへ向かった。










「お待たせしました、総司さん」
 私は外で待つ彼の元へ駆け寄った。

 早速も総司さんは私の格好に食いついて、じーっと見つめてきた。

…気恥ずかしいです、総司さん。
 そんなに見つめないでくださいと言いたい。

「あの総司さん?私の、この格好どうですか?」
 私は気恥かしさを抑え、頑張って問いかけてみた。


 すると彼の顔が薄く桃色に染まった。
 もしかして…照れていますか?
 そう感じて、彼の顔を伺ってしまう。


「似合っているし、すごく綺麗だよ」
 そんな彼の褒め言葉を聞けて、私は嬉しくなった。
「ふふっ、ありがとうございます」


「それじゃあ、行こうか」
「はい」

 私たちは手を結んで、歩み始めた。



 最初に向かった先は…




町の甘味処———



 私は出された団子を頬張る。
「んー!?美味しいです、このお団子!!」
「美味しいでしょ?」
 自慢げに彼はそう言って、笑う。

「凛さ、甘味大好きでしょ?君を喜ばせたくって、町で一番人気の甘味処…前もって探しておいたんだ」

…総司さん、私のために?
 彼の話を聞いて、目を見開く。

「どう?喜んでくれたかな?」
 少しばかり不安そうな様子を見せ、彼は尋ねてきた。
 
 不満なんかあるわけない。
 とても嬉しいです。だから私は…。

「はい!こんな美味しいお団子食べられて…私は満足ですよ」
 
 花が咲き誇ったように、私は笑顔を咲き誇らす。
「総司さん、ありがとう」
 そっと感謝をした。


「いえいえ。そうだ、これ食べ終わったら、どこか行きたい場所とかある?」
「行きたい場所ですか…?」



「そうですね…」
「私、まだこの町に慣れていないので総司さんにお任せしても良いでしょうか?」
 

「もちろんだよ」
 そう返事した彼はいつもとはまた違って、頼もしく感じた。










続く。