二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 薄桜鬼   ———刹那の契り ※イラスト描きます ( No.46 )
日時: 2012/10/12 15:47
名前: 亜鶴 (ID: V9P9JhRA)

第四話 また今度・・・




鈴屋の店前—————


「ご馳走様です。」と琴音に向けて、お辞儀した。

「楽しんでくれたようで、よかったどす。また今度、遊びに来てくださいね」と言い、微笑んだ。
「またおごってくれるの??」とニコニコ笑いながら、沖田は冗談を言う。「もう勘弁してください。店が赤字になります・・・。次はちゃんとお金持ってきてくださいね?」と沖田のきつーく言った。沖田にからかわれ、沖田に対して・・・怒っている。でも沖田は笑いながら、「はいはい」とてきとうな返事をした。そんな沖田を見ていると、ますますキレた。((何なんですかっ!!!!てきとう過ぎます。私・・・この人、苦手だな・・・))と思った。千鶴は苦笑い、斎藤はあきれていた。



「そろそろ帰るぞ」と三人に背を向け、斎藤は歩き始めた。「待ってよー!一君っ!!」と言い、沖田は斎藤の後についていった。沖田はチラッと琴音の方を見て、「じゃあまた今度おごってね!」と言った。琴音は「嫌どすっ!!!」と叫んだ。すると沖田はあっはははと笑った。
((うっ・・・。やっぱり私・・・あの人、苦手だな・・・。))と納得した。


(更新再開)
「琴音ちゃん今日は本当にありがとう。」と千鶴がお礼をしてきた。微笑んで「ええよ。お礼なんて」と言った。

「この着物いつ返せばいいかな?」
「返すのはゆっくりでええからね・・・!!というか、あげるっ!!」

「ううん、そんな受け取れないよ!琴音ちゃんの大事な着物だし!」と断った。「じゃあまた今度ここに来たときに返せばいいかな!?」

「うん!」とうなずいた。遠くの方から「千鶴ちゃーん、おいてちゃうよ?」と沖田の声が聞こえた。「ほらいきなよ。」

「う、うん!!」と言って、走っていった。

「千鶴ちゃん!じゃあね!!」と千鶴の背に声をかけて、手を振った。千鶴は走りながら、こちらを見て、手を振った。あっという間に千鶴は見えなくなった。



((また今度、会おうね・・・))見えなくなっても、手を振り続けた。


—————この時は私は・・・あの人たちの正体を知らなかった。あの事件に巻き込まれたせいで、私はあの人たちの正体を知ることになるとは・・・


(更新再開)
新選組屯所門前——————

斎藤、沖田、女装した千鶴を門前で待ち構えていた者がいた。新選組鬼副長こと土方歳三だ。

「おめーら、門限破りは切腹だぞっ!!って・・・千鶴、その格好はなんだ??」とさっそく千鶴の女装姿に喰らいついてきた。

「あの・・・」と照れて、黙ってしまった。
「雪村の服装についてですが、訳あって…着物が汚れてしまい、雪村の友人にこの着物を貸してもらったんです」と斎藤は丁寧に説明した。いざとなると斎藤は頼りになるのだ。

「そうか・・っ。」と言った。いつもなら、怒鳴るはずだが、納得してくれた。もしかしたら千鶴のことになると、鬼副長でも甘くなるのかもしれない。

「千鶴っ!??」と建物の中から藤堂が出てきて、こちらにやって来た。藤堂は目を丸くして、千鶴を見ていた。

「平助・・・君??どうしたの・・・??」
「その格好どうしたんだよ!!千鶴、すげーかわいい!!」とはっしゃぎ始めた。千鶴は苦笑いして、「・・・・ありがとう」と言った。




「で・・・三人はこんな時間まで何してたんだよ!?」と藤堂が問い詰めてきた。


「お酒飲んでいたんだよね?ねっ一君!」と沖田はそう言うと、斎藤もうなずいた。
「はあー!?いいな!どうして俺にも誘ってくれなかったんだよ!?」とうらやましそうに言った。


「別に酒を飲みに出かけたのではない。副長の頼みごとを済まして、帰ろうとしたのだが・・・雪村が舞妓を浪士から助けた代わりにお礼されたんだ。」とまたまた丁寧な斎藤の説明。

「すげー!!千鶴!!浪士相手にっ!?」と藤堂は驚いていた。

「あっははは」
((私が斎藤さんに助けてもらったのになあ・・・))と苦笑いしていた。


そのあと藤堂はずっと酒のことで羨ましがっていたとさっ—————



          つづく


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