二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 薄桜鬼   ———刹那の契り ※イラスト描きます ( No.78 )
日時: 2012/11/23 21:37
名前: 亜鶴 (ID: V9P9JhRA)

第五話  おてんば娘



あの日から二日立った。

橘家————琴音の部屋

眠りから目を覚ます。布団の側にたたんである男物の衣と袴に着替える。琴音は舞妓以外の時は男装することが多い。というかそれが普段着。脱いだ着物を丁寧にたたんで、部屋の隅においた。そして、自分の寝ていた布団を片付けた。


(更新再開)
折りたたみ、布団を押入れに入れた。


外側の障子を開ける。すると、真っ白な雪が一面に降り積もっていた。両手を合わし、温かな息を口からかける。その息は白かった。

「はあ・・・寒いなぁ・・・」とつぶやき、外の景色を眺める。




「・・・体を動かして・・・温めようかな。」と言って、部屋の中にある竹刀を手に取る。竹刀と取ると、元気が湧いてきた。そして部屋を出て、草履を履いた。まだだれも踏んでいない真っ白な雪は降り積もった地面を踏んだ。一番のりというのはとても気持ちいい。


少し足跡をつけてから、竹刀で素振りすることにした。全部、踏んでしまえば・・・幼い妹に怒られてしまうため、やめた。

「これでよしっ!」と足跡の数に納得して、竹刀を力強く握った。そして上下に振り始めた。


「ハッ八ッ!!」と息を切らしながら、素振りする。



(更新再開)
足跡をつけるのもいいが、こうして素振りすることも気持ちいい。琴音は女だが、剣の使いがうまく、剣を愛している。


すると!
「琴音、もう起きてるのか?」と後ろから声をかけられた。びっくりして、素振りをやめ、後ろを振り向いた。「あ、お父様!おはようございます。」とっさに挨拶した。後ろにいたのは琴音の父・橘幸成だ。


「そんなに剣がすきか?」といきなり質問してきた。「はい!」素直に返事し、幸成は微笑んだ。

「そうか。お前が息子だったなら、よかったな。」といった。「息子ですか?」と少し戸惑っていた。


「うちは娘しかいないから父さんさびしいんだ。」と苦笑いした。確かに琴音の家は女しかいない。男一人は辛いだろう。けど昔から琴音はお転婆で怪我はするし、行動が男っぽい。


「そんなお前に頼みがあるんだが・・・」と幸成は言った。「頼み・・・?何ですか?」気になったので聞いてみた。幸成は苦笑いの表情からまじめな表情になった。
「お前にしか頼めない・・・。とりあえず・・寒いから中に入ろう。」家の中に入ることを勧める。うなずいて、家の中に入ることにした。草履を脱いで、丁寧に並べる。

((何だろう!?))とドキドキしながら、幸成のあとについていった。




        つづく・・・