二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナイレ:短編集:  ( No.12 )
日時: 2012/12/02 21:57
名前: 音愛羽 (ID: 4/yJe86Q)

君を見て、初めて出会いの意味が分かったんだ

君を見て初めて本当の恋というものを知ったんだ

愛しさもその笑顔も君がくれたんだ

うれしかったよありがとう。僕はずっと君を------------


君の笑顔が好きだった。君の声が、きれいな白い小さな手が…

君の全てが僕のすべてといってもいいくらい。

君が幸せなら。君が笑顔でいてくれるのなら。

僕はその幸せを願うよ。

君が望むことは、僕もそれを望もう。

それでいいんだ。

君を支えていたいんだ。

見ているだけでよかったんだ。

見るだけ…見るだけで…


本当に?本当にそう思っているのか?
そう聞いてくる心の声。
そっと積み上げていた気持ちにツン、と衝撃を与える。
高く積みあがったモノが揺れる、揺れ動く。

本当に見ているだけで?
このまま何も言わずに?何も伝えずに?

そんなの、そんなのは…----------------!!
嫌だ。









チャイムの音がスピーカーから流れた。
委員長が声をかけ号令。
終わったと同時にそれぞれが急ぎ足で教室を出ていく。
僕はユニフォームやらなんやらを抱えると教室を出た。
もちろん部室へ行くため。
雲は空に浮かんでいる。
あいたままの窓から風が吹き込んだ。
僕の髪が風になびいた。
グランドへ行くともうみんな着替えていた。
吹雪急げー、というキャプテンの声にはっとした。
何をしてるんだ、早くしなきゃ。
駆け足でみんなに駆け寄ると、ごめん、と謝る。
良いよ良いよ、はじめよう。

僕はみんなの笑顔に包まれた。



「ねえ、吹雪君」

愛しいあの子の声が聞こえた。頬を赤らめうつむき加減で言った。

「どうしたの?霜月さん」

「あの…今日、一緒に」

「吹雪!!ちょっといいか?」

霜月さんの声にかぶってキャプテンの声。少し腹が立った。

「何?キャプテン」

少し投げやりになってしまった返事を気にすることもなくキャプテンは、

「あぁ、今日のテストさぁ…---」

と、何やらどうでもいいことを話し始めた。
明らかに今はなすべきことではない。
はっきり言って邪魔なんだけど、キャプテン。
そういいたいところだがキャプテンのことだから仕方がない。

「キャプテン、明日にしてくれるかな?今霜月さんとしゃべってるんだ。」

「あ、悪い。ごめんごめん。じゃ、明日な!」

手を振りかえっていった。

「で、なんだっけ?霜月さん。ごめんね、邪魔が入ったけど」

「ううん、いいの。その…」

しどろもどろになる彼女。そんな姿もかわいい。

「今日、一緒に帰ってくれない…かな…?」

そんなの、

「いいに決まってるじゃないか。帰ろう」

むしろうれしいくらいだよ

「ありがとう!今用意持ってくるね」

「うん」

彼女の笑みはやっぱりかわいらしかった。


(((((君 が 好 き な ん だ)))))