二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ぬらりひょんの孫〜愛してくれたから〜   コメント募集中!! ( No.91 )
日時: 2012/01/13 00:42
名前: このみ (ID: 1kkgi9CM)


痛い。

激痛。

死にそう。

それ以外、何も当てはまる言葉がない。


第十四幕   出産・前編



『鼻からっ……スイカが出、てきそう…っていう、のは…こういう…事なのっ、でしょうか…っっ!』

隣に居る雪麗に聞いてみるが、私が知るわけないでしょ、と言われた。
痛すぎて意識が飛びそうなのを、必死に我慢している。
ぬらりひょんは出入りに行っていて、今は居ない。
出入りと言っても相手は弱いと言っていたし、陣痛が始まるかなり前に出て行ったので、もうじき帰ってくるだろう。
痛みに耐えていると、雪麗が冷たい手を額に当ててくれた。
自分も熱いだろうに、手はずっと額においていてくれた。
とても冷たくて、気持ちいい。

『あり、がと…うございま、す…』
「いいから、頑張りな」
『はい…』

だんだん、陣痛が来るまでの間の時間が短くなってきている。
生理痛を百倍にした様な感じだ。
汗が噴き出て、顔も手も足も、全てがべたべたとして気持ちが悪かった。
ぎゅううっ、と布団を握ると、お腹に何かが溜まってきた。
出ようとしている自分の子供ではない何かが、みるみるうちに溜まっていく。

『??……!!!っ、雪麗、離れて!』
「え!?」

その感覚の正体がわからなくて眉を寄せていた。しかし、その正体が月のせいだとわかると、輝夜は雪麗を突き飛ばした。
その瞬間————


ドオオォォオン!!!!


輝夜自身が光ったかと思うと、何かが爆発した。

『っっ…』
「な、何なの…?」

雪麗が右肩を抑えながら輝夜の傍まで歩く。突き飛ばされた時に何処かにぶつかったのだろう。それでも、さっきの光を浴びるよりはマシだ。

『妾達、月の妖は限界以上の痛みなどを感じると、その痛みを和らげようと力を求めるのです。
それが長く続くと月の光が妖力となり、妾達に降り注ぐのです。
でも、妖力が高すぎて…体の中に溜め込みすぎると今の様に爆発するんです。
月の妖以外の方がその爆発を受けると、大怪我をする。だから突き飛ばしたんです…。ごめんなさい』

輝夜は陣痛が始まらないうちに全て話そうと、一気に喋った。

「助けてくれたのね。ありがとう。でも、それじゃあこれからも爆発しちゃうんじゃ…」
『はい…。すみませんが、屋敷の中にいる妖達を…全員この部屋から遠ざけてくれませんか?』
「一人になるの!?」
『はい。大丈夫です。一人は慣れていますから…』

そう言うと、また陣痛が始まりだしたのか、痛みに顔を歪めた。

『早く…早くしないと…』
「…分かったわ…。でも、本当に我慢できなくなったら呼ぶのよ!」
『はい…っ』

雪麗はパタパタと出て行った。
《一人は…慣れてる…》
《大丈夫…。ずっと…ずっと一人だったのだから…》
《今更…辛くなんかない…》
そう自分に言い聞かせて、部屋に誰も居ないのを、ぬらりひょんが居ないのを紛らわそうとした。



☆あとがき☆

うーん…。出産はよくわからない…。
生理痛を100倍した感じ、って書きましたが、このみは生理痛にならないのでよくわかりません…。母が言っていたので…書きました。
新しい設定出てきました!
長々と書きましたが、ここら辺は理解しなくっても大丈夫です☆今後出てくる予定とか、次の後編以外ないので。
それでは!子供の誕生をお待ちください!
また明日お会いしましょうノシ(もう今日ですけどね…)