二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: D.Gray-man 寄生された右目 ( No.301 )
- 日時: 2012/05/26 11:16
- 名前: 有栖 (ID: vDb5uiaj)
第20話 —ノア—
「こいつ壊したら後は、どんどん他の奴、壊(や)っちゃっていいの?」
「そうですネ。なるべく元帥優先でお願いしまスv」
「はいはい。」
僕は、先に外に出る。外の空はとても暗い。
午後11時30分くらい、といったところか。
まぁいいや。今から歩いて住処までいけばなんとか連絡を朝までには出来るだろうよ。
街はすでに廃墟となっている。アクマが通った後らしい。
人気があまりない。
「ん? こんなところに人がいるじゃん」
エクソシストか…。ここは、人として振る舞うべきか。ノアとして振る舞うべきか。
「なんでここに人がいるんだ?」
「あ、僕迷子になっちゃって…。それじゃ、ここで…」
そのエクソシストを通り過ぎる。だけど、その時のことだ。
後ろからボールが飛んでくる。
とっさの勢いでよけてしまった。
これじゃ、人間の振りした意味ないなぁ。
「お前、普通の人間じゃねぇよなぁ? ちょっと話、聞かせろよ。」
「一体、何を聞くっていうんですか? 僕は人間です。」
あえてここは、人間の振りを続ける。
まだターゲットは、壊していない。出来るだけ他のターゲットを壊すのはさけたい。
他の奴らのターゲットになってる可能性もなくはないんだから。
無駄な体力を使いたくない、というのもあるが。
アクマは、今移動するために忙しいしあまり使えない。
壊すんだったら自分で壊(や)るしかないか。
「そうだなぁ。お前は、誰だ?」
「そちらが先に名乗るのが礼儀っていうもんじゃないですか?」
「俺か? 俺はデイシャだ。」
「リクト。リクト・スぺリスト」
いつまで質問しつづけるつもりだ。
「ふ〜ん。で? どっからここまで来たんだ?」
「どっから? 特に名前はついていないな。そこらへんから来たんだ。」
「ここに何の用で?」
「…いっただろ。迷子だって。それじゃ、僕ここで帰るから。」
再び歩き出すとまたエクソシストは、質問を投げかける。
「どうやってさっきのボールをよけた。」
「……さぁ? どうでしょうね」
僕が言い終わると、すぐにまたあのボールが飛んでくる。
今度は、後ろからじゃなくて横からだ。すぐにそれを素手で受け止める。
「ふぅ。結構疑いぶかい奴だな。そんなに壊して欲しいか。そういうことだな。」
「その、紋章は!」
「覚悟はいいかい?」
今の季節は、秋。だったら色鮮やかに壊してやろう。
僕は、秋のカードをとりだしそこから色とりどりの葉をばらまかす。
葉は、エクソシストの周りを回る。
目つぶしをしてからそこらへんに落ちている石と今の葉を合成させ、
短剣をつくり、デイシャとか言う奴に思い切り突き刺す。
「大当たり。」
「うわぁぁぁああああああ!!!!」
「あんなに疑わなければ命は助けてやったのに。もちろんイノセンスも…な?」
葉は、地面におち、人間も地におちる。それと同時に流れ出す“血”
「くっそ…」
「まだ生きてたんだ。まぁいい。そのままたえたえ壊れていくといいよ。」
イノセンスを破壊し、再び歩き出す。
さて、少し遅れてしまったがまぁいいだろう。まだ間に合う。