二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: D.Gray-man 寄生された右目 ( No.305 )
- 日時: 2012/05/27 11:30
- 名前: 有栖 (ID: vDb5uiaj)
「はい。はい。いつ再開できるかわかりません。はい」
ふぅ。長期の休みは、とれたし、ターゲットを探しにでも出掛けるか。
家の扉に鍵をかけ、外にでる。
もうこの家に帰って来ることはないかもしれないな。
それでもいいか。
さて、エクソシストがいそうな場所。
黒の教団にいければいいが。そうにも行かないだろう。
場所は、知っているが中にターゲットがいるのか分からないからなぁ。
「あ、そこのお兄ちゃん。みかん、どうだい?」
「この季節にみかんか?」
みかんって確か夏とか冬とかだよな。
「うちのみかんは、特別なんだよ。ほら、どうだい?」
「そうだね。タダでくれるなら貰っとくよ。」
そんな都合のいい話は、ないか。
「いいよ。どうせもう店は、しまうし。」
「まだお昼だぞ? 結構はやいんだな。」
「この先に大事な用事があるんだ。それで早めに店をしまうのさ。」
「それじゃ、遠慮なく貰ってくよ。」
店先に並んでいるみかんを適当に貰っていく。
手いっぱいに貰って、またあてもなく歩き出す。
「ありがとうね、おばあちゃん」
みかんを一個手にとり、皮を捨ててから中身を食べる。
予想以上においしかった。とても甘い。秋にもかかわらずって感じだな。
「デイシャは!?」
デイシャと、神田、そしてマリとアクマのせいで離れてからまた合流したのだが、
日が昇るまでにデイシャは、合流地点にきていない。
ゴーレムからうめき声が聞こえてからの通信はなし。
アクマに殺される、ということはあまりないと思うからな。まさかノアの出現。
ゴーレムからたまたま聞こえたもう一人の男性の声。
もし、本当にノアならば確実に殺されている。
「デイシャのゴーレムだ。」
遠くからゴーレムがこちらへむかってくる。
そのゴーレムの後を追いかけていると、鉄柱につりさげられているデイシャの姿がある。
近くのファインダーを呼び、デイシャの事を頼んでから、再び元帥の元へ急ぐことになった。
「これはっ…」
目の前に広がる大量の棺の数々。これだけ人が死んだ、というのだろうか。
一体どうして。やはり、大量のアクマが集まりながら行動しているせいなのか。
「デボンさんは…?」
ファインダーの人は、1つの棺に目をむける。
「そんな…。」
食事を分けてくれて助けてくれた人までも。
『アクマに感情はない。特にLv.1には。“殺す”という感情しか。』
そうだね。犠牲を減らすためにアクマをはやく破壊しなければ…。
『変わったな。』
え?
『いや、なんでもない。』
『前まで人間が嫌いだったこいつが教団にきてここまで変わったのか。』