二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: D.Gray-man 寄生された右目 ( No.394 )
- 日時: 2012/06/15 19:46
- 名前: 有栖 (ID: vDb5uiaj)
「ヘヘ、チャーンス」
Lv.2のアクマがもう一体いたようでそのもう一体の方が、結界をはったイノセンスへ手を伸ばす。
そんなことしたら自分が壊れるぞ。アクマは、思い切り手を突っ込む。
やはり、アクマの手は、すぐに破壊される。
全体的に壊されなかっただけマシだと思え。
リナリーは、俺達の方へ戻って来て着地する。
メイリンが、リナリーに抱かれながら自分のイノセンスの方を見る。
「いや、いや、絶対、いや」
急に喚き始める。
それが聞こえたのか、ラビとクロウリーもこちらへやってくる。
「どうしたんさ?」
「それが…」
「メイリン。」
「もう2度と、あれに触れたくない。」
触れたくない、か。イノセンスにとってすごく傷付く言葉だな。
そうすごく。
それに反応し、水晶玉の結界がもっと大きくなる。
暴走を止めないと。
でも、そしたらメイリンの心を入れ替えさせなくては。
どうすればいい。どうすれば。
「一月前、水晶玉は、私にある未来をみせたの。それは、とても暗くて、死の世界。
私は、占いをしていただけなのに。ただ、みんなに喜んでもらいたかっただけなのに。どうして、どうして!?」
それが、本来の使い方ではないから。
だから、本来の使い方を教えようと頑張った結果なんだろう。
水晶玉自身の。まだシンクロ率が低い分近い未来はみせることが出来なかった。
「分かったわ、もういいのよ。」
リナリーは、一体、何をしようとしてる。
メイリンを地におろし、立たせる。
まさか、帰れ、とでもいうつもりなのか。それは、やってはいけない。
もっと暴走するきっかけになる。
リナリーは、メイリンと目線を合わせる。
「メイリン、ここから一人で帰れるわね?」
「リナリー。お前は…」
「ルキ…ルギア?」
「帰らせてはいけない。」
「どうして。メイリンは怖がってるのよ?」
俺的には、殴りたい衝動にかられるが、それを抑える。
「だったらなんだ。人間のことは、心配してイノセンスの事は心配しないのか?
イノセンスの事は、どうでもいいのかよ。イノセンスだって同じ。人間と同じ感情がある。
水晶玉は、やっと適合者をみつけたんだ。メイリンしか適合者は今いないんだよ。
適合者を失ったイノセンスはどうなる? また力を発揮できないまま眠らせておくのか?
俺達イノセンスは、人間がいないとその力を発揮できないんだよ。分かるか?
闇を壊すために人間が必要なんだよ。」
「ルギア・・・でも!!」
こいつは、ここまでいっても帰らせる気なのか。
「イノセンスは、おまえらのおもちゃじゃねぇんだ。いらなくなったらポイしたらいいものではないんだ。
こっちは、適合者を探すのに必死なんだよ。特に人間でいうと装備型のタイプわ」
「ルギアっ!!」
アレンが俺の手を止める。
どうやら、いつのまに手がでていたようだ。
「っ! ごめん。やりすぎた」
「リナリーさん。私、やります。」
メイリンがいきなり口出しする。その目は、決心がついた輝きを持っている目。
「え? いいの、メイリン。」
俺は、その目を見ていられなかったから、空を見上げる。
とても暗い。
『ルギア…大丈夫?』
気にするな。
『…うん。』
水晶玉の結界は、拡大化し水も全て吸収し終わっている。
「リナリー! これ以上、暴走されるのは、まずい。決心したなら、速くいけ。」
「分かったわ。メイリン、本当に、いいの?」
「はい!」
リナリーは、うなずき再びメイリンを抱き上げる。
そして、イノセンスの方へイノセンスを発動し、向かった。
ちょうど、リナリーがイノセンスの真上へ向かった時。
「リナリー、そのまま突っ込め!!」
「イノセンス、第2解放!!」
リナリーが、すごい勢いで急落下する。
俺は、目をつぶり目の前のイノセンスに集中する。
—お前の適合者は、覚悟した。もう怖がらなくていい。大丈夫。
結界が少し弱まりリナリー達は、結界の中へと入る。
目を開けると、アレン達は、Lv.2のアクマを破壊しにかかっている。
俺は、周りに残っているLv.1を破壊。
イノセンスが、メイリンの元へたどりつき落ちつきを取り戻す。
—よかったな。
すると、急にその水晶玉から今まで吸収していた水が溢れだした。
アレン達は、それに巻き込まれる。
俺は、空中に浮いているLv.1を倒していたので、被害はまぬがれた。
「むぅ〜。ほんっと役立たずねぇ!!」
「消えなさい。」
ベルは、指を鳴らしてアクマを自爆させる。
せっかくのLv.2なのに勿体ねぇ〜
「どうなさいますか? ルル=ベル様?」
「せっかく任務が終わったのに。」
ん? あぁ、そうか。ベルの任務は足止めだから壊さなくていいのか。
何か勘違いしてた。あ、それじゃ、僕完全に任務放棄状態(笑)
でも、ま。ターゲットの監視は、してるし伯爵も大目にみてくれるだろう。
「でも、新しい適合者もみつかっちゃいましたし…。」
「…ご主人に報告を。それにいい情報も手に入れた。」
「いい情報?」
新しい適合者の他に何かあったか?
「あの白髪の奴。“俺達イノセンス”と名乗った。」
あぁ。ルギアね。よく聞いてるなぁ。
自我を持つイノセンスってことで報告するんだろうな。