二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: D.Gray-man 寄生された右目 ( No.440 )
- 日時: 2012/06/19 20:16
- 名前: 有栖 (ID: vDb5uiaj)
第28話 止まらない暴走
「スーマン! 止まって下さい!!」
アレンが何度も問いかけるが、スーマンからは、否定の言葉しか出ない。
見ていてとても気持ち悪い。なんだ、これ。
はやく、こいつから離れたい。
「アレン………」
「ルギア? どうしたんですか」
すごく気持ち悪い。まるで、心の中のえぐられているような感覚。
はやく、ここから…
「……村人を避難させてくるから。こいつを…スーマンを頼んだ。リナリーの為に」
「分かりました。こっちはまかせて下さい。」
「ありがとう…」
「え?」
俺は、すぐにアレンと咎落ちから落ちる。
そのまま急落下して着地失敗するのを防ぎ体制を整える。
あいつらから、離れていく度に気持ち悪いのが治ってゆく。
一体なんだ。あの感情は、なんだったんだ。
「ケルシー、村まで…急いでくれ」
「(分かった)」
ケルシーにつかまり、村まで急ぐ。
村では、あの白い物体はなんだ、というような目であれを見ている。
村人の前に出る前にケルシーを小さくする。
「今すぐ、ここから逃げろ」
顔を伏せて、叫ぶ限り叫ぶ。
「貴方は、あの白い物をしっているんですか」
「知っている。ここは、危険だからもっと遠い場所へ逃げろ。海の方へ」
すると、村人は恐怖した顔になり一斉に逃げてゆく。
その騒ぎで、家の中にいた村人も出てきて状況を、理解してすぐに逃げ出す。
これでいい。もっと遠くへ。海の方へいけばきっと誰かいる。
他の村がある。
ここにいてはいけない。
「お兄ちゃん。」
小さな子供が話しかけてくる。目には水がたまっている。
もうすこしで零れ落ちそうだ。
「お前も早く逃げろ」
「っう。おか、お母さんが、病気でたち、立ち上がれないの。」
目に溜まっていた涙がこぼれだす。
「……ごめん。俺にはどうすることも出来ない。すぐにあれを止めにいかなきゃいけないんだ。」
「でも…でも…おか、お母さんが…」
「お願いだ。逃げてくれ……俺には、何も、出来ないんだよ。」
「お兄ちゃんのバカァア!」
……小さい子は、本当に分からない。
何を考えているのか分からない。
ルキアは、普通の小さい子と少し違うから普通の小さい子の扱い方が分からない。
「ごめ…んな」
遠くへ走り去っていく小さい子供を見送りながら謝る。
後ろを振り返ると、一発あの巨大なエネルギーを発射し、崖にぶつかる。
アレンは、無事なんだろうか。
でも、また近づいてあの変な感情に戻ったら…
俺は、どうすれば。
咎落ちは、少ししたら起きあがりこちらへ向かってくる。
「(ルギア)」
「分かったよ」
いつのまにか形態変化しているケルシーにのり、アレンの元へ急ぐ。
まだあいつにひっついているのだろうか。
そんなことを考えていると、またあのエネルギーを発射。
ケルシーは、走るスピードをあげる。