二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: D.Gray-man 寄生された右目 ( No.459 )
日時: 2012/06/21 20:53
名前: 有栖 (ID: vDb5uiaj)

もう、朝日が昇って来ている頃だろうか。
霧が濃くなってきたせいで太陽の光が差してこない。
「なんも見えねぇぞちきしょう。なんなんだよ、この霧」
遠くから、女の声。誰かきたな。
俺は、アレンから離れる。どう考えてもこちらへ向かってきている。
アレンに近づいたその女性は、アレンの体にこける。
「いってぇ! 鼻! 鼻打った!! なんだっつぅんだよ、もう」
その女性が、近くにあるカードを拾う。
「これは、西洋カルタ…? なんでこんな所に… …あちゃぱぁ。こりゃもう駄目だ」
「そいつを、どうするつもりだ」
俺は、前に出て、一言言う。
「誰だ」
「そいつの仲間だ。それに最初に問いたのは、俺だ。そいつをどうするつもりだ」
「どうするって……連れていく。」
「そいつは、まだ生きてる。」
「はぁ? どうゆうことだ」
「それは、調べればわかるだろう。いいか、よく聞け。これだけいっておく。ここに散漫してんのは、イノセンスだ。そいつのイノセンスだから、何処までもついていくだろうよって奴だ。じゃあな。それだけだ。いいたかったのは」
「…………あぁ。」
俺は、来た道を戻る。
アレンから離れてゆくと霧も晴れてゆく。
とりあえず、船の方へ走る。
だが、あいつらにアレンは生きている、といった方がいいのかどうか迷う。


港にたどりつくと、そこには、奇麗な船が港にある。
アクマとの戦闘でやられたんじゃないのか。それとも奇跡的に…
そう思っていたら、誰かが声をかけてくる。
「「ルギア!」」
ラビと、リナリーか。
その後ろにブックマンとアニタとマホジャ、それと見知らぬ女性、団服を着てることからエクソシストだろう、がいた。
その女性の腕にイノセンスが装備されている。
そうか。こいつのイノセンスが船の時間を戻したんだな。
「あ、あの〜どなたでしょうか…」
「ルギアだ。お前は」
「は、ハイィ!! み、ミランダです!!」
「そうか、よろしくな」
俺は、ぶっきらぼうにそう言い放つ。
「今まで…どこにいってたの。アレン君ももう会えないかもしれないのにルギアまで…ティムの映像にものってないし、心配したんだから!」
「ごめん。」
そこまで言われると思ってなかった。
もうちょっと急いでくればよかったか。
「とりあえず、すぐに乗るさぁ! 早く元帥を探しにいかないと」
「そうだな」
ラビにいわれたので、船に乗り込む。
「あの、ルギアさん」
「呼び捨てでいい。」
アニタが話しかけてくる。
「また、よろしくお願いします」
「…あぁ。」
すぐに、船は出航する。リナリー達が入って行った部屋へと俺も入っていくと、ミランダが新しい団服をくばっている。
前とあまり変わらないがどうやら素材が変わってるらしい。
着てみて動きやすい。
ミランダは、リナリーにタオルを渡そうとする。
「リナリーちゃん…」
だが、リナリーは、目が死んでる。まるで動かない。
そうか、アレンが死んでるって思ってるから。俺も助けられなかったが仕方ない。
「いい加減にしろよ」
ラビが、窓ガラスを割る。
「仕方ないことだったんさ。俺らも必死に戦った。どうしても助けられなかったんだよ。戦争なんさ! 諦めて立てよ!!」
ラビに一喝されリナリーが涙を流す。
よかった。意識は、あるみたいだ。
「すまんな、リナ譲。わしがきつく教えとくから!」
ブックマンが、ラビと静かな声で話しこむ。
「リナリー。お前だけじゃない。俺も悪い。アレンの一番近くにいて守れなかった。」
知っている。こいつが一番他人の為に動く奴なんだ。
だから、あの時だって。