二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン 新・天使と悪魔の双子姫 ( No.26 )
- 日時: 2011/12/05 19:25
- 名前: 姫佳 (ID: vCVXFNgF)
- 参照: 実力?んなもん知るか!!←
第3話「驚きの来客者」
〜ラティアsaid〜
神殿から帰ってきた私は変身を解き、ビアンを子猫の姿にした。
フローラ「ラティアお嬢様〜!!」
そこへ、フローラが私の名前を呼びながら走ってきた。フローラは私の傍まで来ると、その場に座りこんだ。どうやら、フローラは別荘からここまで走ってきたらしい。別荘からこの湖まで約20kmある。
ラティア「…とりあえず、お疲れ様。」
フローラ「は、はい…。」
フローラは息を整えている。本当にお疲れ様…。
ラティア「…で、何か用?」
フローラ「ラティアお嬢様にお会いしたいという方が来ておられまして…、ロビン様のご友人の方だそうです。応接室で待っておられます。」
ロビンさん…、こと「ロビン・ケール」さん。私のお祖父様の代からクラリス家で執事をやっていらっしゃるベテランさん。私もロビンさんには敬語で話している。
ロビンさんはイギリス出身だけど、学生時代は日本にいたって聞いたことがある。ということは、私に会いたいって言ってるのは日本人?
誰にせよ、お客様を待たせるのは失礼。
私はコンタクトを外し、水色の眼鏡をかけた。私は人に素顔を見られるのが好きではない。家の中ではコンタクトだけど、会議中や誰かと会う時は必ず眼鏡をかける。…まぁ、信頼してる人は別だけど。
私は急いで応接室に向かった。
〜応接室〜
ビアン「ラティアに会いたい人って誰かしら?」
ラティア「さあね。…ロビンさん、ラティアです。」
私がノックをしながらそう言うと、中から「お入り下さい。」と返事があった。
ラティア「失礼します、お待たせして申し訳ございません。」
中に入ると、50代くらいの男性が座っていた。どうやら日本人のようだ。
ロビン「ラティアお嬢様、お座り下さい。」
ラティア「ありがとうございます。」
ロビンさんが席を空けてくれ、私は日本人男性と向かい合うように座る。
ラティア「初めまして、ラティア・クラリスと申します。」
?「響木正剛だ。」
ラティア「…えっ?!」
思わず声がひっくり返ってしまった。響木正剛…、今年日本で行われたFFの優勝校「雷門中」の監督で、40年前に雷門中にあった伝説のサッカー部「イナズマイレブン」の一人…。
ロビンさんは雷門中に通っていて、サッカー部には入部しなかったけど、サッカーを見るのが大好きで、放課後にはよく練習を見にいっていたらしい。
ラティア「…ロビンさんからお話は伺っております。昔、凄いGKだったそうですね。」
なんとか平静を装いながら答える。
響木「40年も前のことだ。」
ラティア「そうですか。イナズマジャパンのアジア予選突破おめでとうございます。どの試合もとても素晴らしかったです。」
私は何か話題を探そうと、イナズマジャパンのことを話し始めた。言葉ではああ言ってるけど、別にあんなチーム、素晴らしいともなんとも思わない。寧ろ、ゴミクズ以下のチームだわ。あんなチームに負けるなんて…、ニースやビヨン、チャンスウ達が可哀相過ぎて同情するわ。…ま、アジア予選程度じゃ到底「世界レベル」とは言えないけど。
響木「見ていたのか?」
ラティア「はい。といってもTVでですけど…。一応、FFIの副大会委員長なので。…無駄話はこれくらいにして、ご用件をお聞きしましょう。」
響木「では、単刀直入に言う。…イナズマジャパンの選手にならないか?」
ラティア「…はいっ?!?!」
一瞬、響木さんが何を言ったのか分からなかった。でも…、今確かに聞こえた。「イナズマジャパンの選手にならないか?」と…。
ロビン「響木?!いきなり何を言い出すんですか?!」
ロビンさんも相当驚いたらしく、珍しく叫んでいる。
響木「ラティア・クラリス…、お前の実力を認めてスカウトにきた。」
ラティア「ま、待って下さい!!私、イナズマジャパンの殆どの選手と初対面なんですよ?!それに私、初対面の人と関わるのは大の苦手なんです。…何より…、サッカーは…、もう止めたんです…。」
響木「何故だ?世界のトッププレイヤー以上の才能を持つお前が…。」
ラティア「…自分のプレーが大っ嫌いだからです。だから私は、どこのチームにも入りませんでした。…すみませんが、お引き取り下さい。」
私はそう言って部屋を出ようとした。
響木「…では、イナズマジャパンの副監督になる…、というのはどうだ?!」
ラティア「…ええぇっ?!?!」
選手が駄目なら副監督?!この人、何考えてるの?!
響木「選手が駄目なら副監督になってほしい。」
ラティア「…どうして…、そこまで私に拘るんですか…?」
響木「素晴らしい才能をこのまま放っておくのは勿体無い…、そう思っただけだ。」
ラティア「…っ。…先程も申し上げましたが、私はもうサッカーは止めたんです!!今すぐお引き取り下さい!!」
こんなに叫んだのは何年振りだろう…。本気でそう思った。
響木「…気付いてるんじゃないか?あいつ等なら、お前を変えてくれるかもしれないということを…。」
ラティア「!!!」
ドアノブに手をかけようとした瞬間、響木さんがそう言った。
確かに、彼等のプレーは世界に比べたらまだまだだ。私に言わせれば、ゴミクズ以下。でも…、彼等は私には持ってない物を持っている。
「この世に絶対なんて存在しない。」
いつもそう思っていた。でも…、もし、彼等が私を変えてくれるのなら…、1%でも可能性があるのなら…。
響木「賭けてみないか?あいつ等に。」
ラティア「……分かりました。ただし、条件があります。」
響木「条件?」
ラティア「イナズマジャパンが世界大会の予選を突破出来たら…、副監督になることを約束します。」
響木「…分かった。その条件、呑みこもう。」
そう言うと、響木さんは帰っていった。
ロビン「…本当に宜しかったのですか?」
ラティア「イナズマジャパンは私には持ってない物を持ってます。そんな彼等が、本当に私を変えてくれるのか…、賭けてみたくなったんです。」
ビアン「でも、予選突破出来るの?世界レベルは凄いんでしょう?」
ラティア「言ったでしょう?この世に『絶対』なんてない…。」
…はい、お好きな所につっこみ下さい。←
というか、まさかの展開ですね^^;
ラティアが自分のプレーを嫌いな理由は…、過去に色々とあったからです。←
次回はいよいよあの方が登場!!…えっ?あの方って誰かって?それは次回のお楽しみ♪((ェ