二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 銀魂〜琉球の巫女〜 ( No.50 )
- 日時: 2012/03/12 13:29
- 名前: ルンル (ID: CmU3lREQ)
「んじゃ、よろしくぅ!総g・・」
「下の名前で呼ぶんじゃねーやぃ」
「・・・・・え〜・・・・」
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第五訓「友達同士では、あだ名で呼べ」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
二人の間には、なが〜〜〜〜〜い沈黙が続いていた
こんな真夜中に車の、ましてや人もいない道路を整備しろと言われるは、↑のようなことは言われるは、眠たいは腹は減ったで、歌喜の機嫌は最悪であった
ふくれっ面でいると、沖田が口を開いた
「・・・ナニふくれっ面でいるんでぃ」
「・・・・・別に」
「もしかして、怒ってんのか?」
「・・・・なーで、下の名前で呼んじゃダメなんさ」
チラリとみる歌喜に対して、沖田は平然とした顔で見返す
「あたりめーだろぃ
後輩の分際で先輩に下の名前で呼ぶなんて、御法度だぜぃ
そんなこともしらねーのかぃ?あ、そっか!オマエ、田舎モンだもんな〜」
わざとらしくニヤリと笑う沖田
ふくれっ面の歌喜は黙りこくったまま、うつむいてしまった
泣いたか・・・・・・
「ま、こんなぐらいで泣くんじゃまだまだだぜぃ
おとなしく島に帰った方g・・」
すると、突然顔をあげたかと思うと、ビシッと沖田の顔を指さす
「じゃあ、総ちゃん!!」
「いや、オレの話聞いてた?下の名前でy」
「総ちゃんはイヤかぁ?じゃあ、ソッゴ、ゴッソ・・・あ、総悟空とか!?」
「オイ、オレの話聞けよ
つーか最後の方、明らかにどっかから万引きしたやつじゃねーかぃ」
冷ややかにつっこむ総悟空に、指折りをやめる歌喜
「アレ、怒ってる?」
「それ、オレが言ったセルフ・・・・」
「いやさぁ〜、琉球に昔からあることばで、『一度逢ったら兄弟姉妹』っていうし、うちも一度逢ったら友達みたいなもんさ〜ね」
能天気に笑う歌喜にしばらくあきれていた沖田だったが、すぐに表情を引き締め、歌喜に忠告する
「何回も言わせるんじゃねーやぃ、金髪
ここは、テメーのいた平和ボケした島とはちげーんだよ、ましてやこんな無法地帯ならよっぽどな・・・
そんな甘ったれたことわざなんざ、ここでは通用しねーんだよ」
忠告する沖田に対し、歌喜はキョトンとしている
「あ、そういうルールなの?」
「ルールじゃなくて、常識!」
おもわず叫んでしまう沖田
そして、改めて思う--------
・・・・こいつぁ、とんでもねー天然野郎でぃ
そう考えているのも知らず、歌喜はなお考える
「下の名前は、ダメか〜・・・
普通に沖田さんって呼ぶのもつまんないし・・・あ、じゃあ『沖さん』!!」
笑顔で指さす歌喜
「お、沖さん?」
「そ!沖さん!!」
・・・沖さんか・・・
沖田は思うが、名字だし『さん』づけだし、さっきのよりましか・・
つーか、あだ名!?ニック!?
「なんで、あだ名風なんでぃ」
「え〜、だってもう会うの二回目だし・・
それに、いくら下の名前で呼ぶのダメっつても、あだ名で呼ぶのだけはすてられんさ〜」
にんまり笑う歌喜に沖田は思う
ま、いっか
「いいぞ、それで」
「!そっか!じゃあ、次は沖さんなあ!」
「・・・は?なにがでぃ」
「なにがって・・・うちのあだ名考えるの!!」
めんどくせー奴と思うが、ふとひらめく
「じゃあ・・・」
うんうんとうなずく歌喜に差し出されたのは
首輪(くさり付き)
「・・・・なんソレ」
「語尾はワンだぜぃ、サド丸20号」
バシッ(首輪をはたく音)
カシャン
「なにしやがんでぃ、反抗期かサド丸20号」
「誰がサド丸20号さァァ!あんた、ふざけてんのか!!
しかも、無駄に長ェさァァ!!ペットか?うちはペットか!?」
「さァさァうるせーやぃ、じゃあ何がいいんでぃ」
はぁっと歌喜はため息
「あんたも、名字で考えろ!」
「考えているだろぃ、斎場とサド丸20号、頭文字がかぶってるだろぃ」
「『さ』だけだろ!ちゃんと、考えろ!
昔から言うだろ?『みょうじ両成敗』って」
「聞いたことねぇよ、そんな両成敗」
そして、沖田は改めて考え直す
「斎場か・・・・・・あ」
何かを思い出したようにつぶやく
「な、なんさ!?」
沖田は、度肝ぬく歌喜に顔を向ける
「・・・・お前んとこの家系って巫女らしいな」
「う、うん・・・つーか、なーであんたが知ってるんさ!?」
「この前、近藤さんに聞いた」
あのゴリラ、聞いてたのか・・・・
「そんでさ、なんだっけ・・・その巫女の聖地とかなんか言ってた・・・たしか、お前の名前に似たあの・・・」
「聖地?もしかして、斎場御嶽(セーファーウタキ)のことか?」
「ソレ
その斎場御嶽って言いなおしたら、『さいじょううたき』だろぃ、だから・・・」
ビシッと歌喜を指さす沖田
「『セーファー』でどうでぃ」
セーファー、『セーファー』か・・・・
そう繰り返すうち、歌喜はニヤけが止まらなくなった
「なに、ニヤけてんでぃ、気持ちわりぃ」
「!すまん・・・うち、そんな風に言われたことなかったから、ちょっとこそばくてつい・・・」
歌喜は、ニヤけるのやめると、思いっきりの笑顔で沖田にむく
「うん、決めた!うちのあだ名は、セーファー!!あんた、センスいいな〜!ちょっと、中二くさいけど(ボソッ」
「なんか、言ったか」
「ん、別に!^^」
この時点で、もうあの沈黙はうそみたいに破れていた
歌喜と沖田は、なんなくしゃべっていた、あだ名までよんで------
土方さんと近藤さんにも、つけんのか?あだ名
あたりまえさーね!ちゃんと、名字でな!^^
どんな感じにするんでぃ
近藤さんは、ゴリ藤さんにして・・・土方っつうやつは・・・ひじきとか?
お前、なかなかセンスあんじゃねーかぃ。とくに、ひじき
そ〜か〜?
すると、突然沖田が、ふと歌喜から目線をはずす
「?」
歌喜も、沖田の目線の方向に合わせると、暗がりの向こうから自転車のライトが、ポツンと光りこちらに向かってきた
自転車には、傘をかぶった長い髪の男が乗っていた---------