二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 銀魂〜琉球の巫女〜 ( No.63 )
日時: 2012/03/30 14:49
名前: ルンル (ID: CmU3lREQ)

「おっせーな、サーファーの奴」
「迷子にでもなったんじゃないですか?隊長」
「よしっ、じゃああとヨロシク。俺帰るから」
「えぇ!?」


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第七訓「あだ名で呼び合うのはいいけど、一歩まちがえたらイジメになるので注意しよう」


「っえきシ!!」


ラーメンをすすりながらくしゃみをぶちまける歌喜
もちのろん、周りは悲惨な状態に・・・

「あんたっ、ちゃんと食べなよ
女の子のくせに!」

と、さっきの髪の長い女性があきれる


「う〜・・・だって急にくしゃみが・・べっきシ!!」
「鼻から出てるよ、メンが・・・!」
「あ・・・」


ったくとつぶやくと桂にもできたてのラーメンをおく

「はい、おまちどう!・・・まったく、まぎらわしい人だね
ただでさえ最近は下着ドロが流行ってるってのにさ 
ま、あんなところにいたあんたもわるいんだからそのいっぱいで勘弁しとくれよ
ウチはラーメン屋だからそんなもんしか出せないけど・・・あんたも!」

そういって、ポンと歌喜に手を置く

「ぅえ?」
「ま、あんたも一目見て下着ドロと思っちまうのもわかるけどさ・・
あんたも変な爆発でどっかの屋根壊したんだから、それで勘弁ね」


歌喜をまだちいさい子供と接するようにニコリと微笑む

「子供扱いすな!うち、もう15さーね!」
「十分子供だよ、まったく・・・あ、私、この店の店主やってる幾松」


幾松と名乗る女性に桂も歌喜も名乗りはじめた

「俺は桂 好物はそばだ」
「何で好物言った?そば出せってか?そば出せってか?
・・・であんたは?」
「うちは、歌喜 好物はサーターアンダギーさ」
「あんたもなんで好物言った?サーターだせってか?揚げたてよこせってか!?」
「なんで分かった、いくまっちゃん!?」
「分かるわ!!つーか初対面に向かって呼び捨てで呼ぶかフツー!?」
「呼び捨てじゃないぞ、あだ名さーね!」
「どっちでもいいわ!」


鼻からメン出し娘はほっといて、本題に戻すいくまっちゃん


「それにしても、アンタら、あんな所で何してたわけ?」
「ん?アレだ 道を間違えてだな」
「うん、うちも道間違えてな〜」
「へェ〜、道間違えて屋根の上歩いてたんだ
天国にでもいくつもりだったのかィ?」
「違う違う そーゆうんじゃなく・・・人の道的なものを」
「お前やっぱ下着泥棒だろう!!」

そういって、チラリと歌喜を見る幾松

「う、うちはちがうぞ!うちはただ、かt・・」
「かt・・・何?」


歌喜はふと桂を見る
静かにラーメンをすすっている

「かt、なんなの?」
「か・・・」
「か?」
「か・・・


カーネ●サンダースのファンでェ、うち!!ほんで、そこにカー●ルが近くに歩いててサインもらおうとして追いかけてたら見失って・・・気づいたら屋根の上だ、だったんだぞ!!」

「・・・・・・」

この明らかにいいわけくさい説明にしばらく見つめる幾松

「ほ、ほんとだぞ・・・?」
「・・・あんたって言い訳下手ね〜」
「ほ、ほんとのことだぞ!!」
「ていうか、しゃべり口調からあんた田舎モンみたいね〜」
「ほんだって!!うそじゃないさァ!!」
「じゃあ、あんたまさか知らないとは思わないけど・・・」
「うそじゃないさぁね〜!!ちゃんと、カー●ルLOVEって入れ墨してあるからさ〜!!」
「カー●ル、もうとっくに死んでんだよ?」
「・・・・・・!!!!」
「あんた、まさか知らな・・」

「まぁまぁ、幾松殿」


いつの間にか、入り口付近に立っている桂
ラーメンすすりながら・・・


「人には言いたくないことが一つや二つあるものだ
だが、これだけは言っておく、俺は絶対怪しい者じゃない」

そういいながら引き戸の隙間から外をうかがう

「鏡見てみ
怪しい長髪がうつってるから」
「違う コレはアレだぞ貴様 天気見てんだぞ、マジだから」


カー●ルショックから立ち直った歌喜はちらりと窓の隙間をのぞいた
かすかにサイレンの音が聞こえる


うわっ、新撰組のパトカー来てるのかぁ・・・こりゃ、桂も・・・


「チッ ひどい天気だ」
そうつぶやくと桂は、幾松に顔を向ける


「幾松殿、すまぬがもうしばし雨宿りさせてもらえぬだろうか?」
「雨?そんなもの降ってたかィ?歌喜、降ってる?」
「え?・・・や、降ってなi・・モゴッ!!」

言いかけた歌喜の口をふさぐ桂
それに、不思議に思うはずもなく幾松は桂に不審の目をいだく

桂は観念したのか、ひとつ息をはく
「・・・・正直に言おう、実は


俺は全国のラーメン屋を修行して回るラーメン求道者でな」


うそつけ、このヅラァァァ!!!

「ヅラじゃない桂だ!」

と、つっ込みたい歌喜だが、口をふさがれて言えない状況
・・・ていうかコイツ心の声聞こえた?

ヅラは何事もなかったかのように平然としゃべり続ける

「君の技にほれた
ぜひ、勉強させてほしい」
「さっき、そば好きって言ってなかったっけ」
「ラーメンもそばも似たようなものだ、なんか長いじゃん」
「お前にラーメンを語る資格ねェ!!」


そうこうしていると、歌喜は気づく
もう12時・・・

日付が変わっちった・・と思うと急に睡魔が襲ってきた

「大体、こんなところで働いたって得られるものなんてありゃしな・・あ、もうこんな時間じゃないかィ
歌喜、あんたもう帰りな」
「え・・・でも・・・フア〜」
「ほら、あくびしてるじゃないかぃ
もう家に帰りな、親も心配するだろ?」
「親、つーか同居人つーか・・ま、いっか、そうさせてもらうさ・・・」
「桂、あんたおくっていっt」
「い、いや!家近くにあるから、一人で帰れるから!」
「そう・・・じゃあ、いいわ」
「ん、あの、ありがと・・・ございました」


ガララッ

真夜中の町は電灯は少しついているだけで、真っ暗に近かった

「沖さん、心配してっかな・・・ま、沖さんのことだから、あのメガネにまかせてちゃっちゃっと帰ってるか」

フフっとひとりでに笑ってしまう
そして、ふと思いつく


・・・なーでうち、あそこでつかまえなかったんかな・・・
つーか、ヅラって、ほんとに悪い奴か・・・・?


そうこうしていると、ふとドンッと肩がぶつかった
「!」
「邪魔だ、どけ!このガキが!」

3人組のチンピラのような男ににらまれる
ここでの歌喜なら反発するが、今は眠さで何も言わなかった

そのまま、歩いている3人はさっきの幾松のいたラーメン屋に入っていった

「・・・なんさーね、アイツら」


さっきのラーメン屋に入っていく3人組に不満は抱きつつも、歌喜は万事屋へと、帰っていった



<つづく!>