「お月様も生きてるんだよ」赤い月の下、誰かが囁く。囁いた後には、笑い声が響く。「何言ってるのよ、生きてるわけないじゃない」少女はまた笑い声を響かせた。その声が、籠の鳥を悲しませる。そんな事を知らない少女は、まだ笑っている。