二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 薄桜鬼夢小説〜誠に生きる者達〜オリジナルアイデア募集 ( No.102 )
日時: 2012/08/16 11:28
名前: 桜舞姫 (ID: O72/xQMk)

26話 島原宴会、ニ

宴会は好調。皆が皆、好きに盛り上がっている。その時、疑問形の
平助の台詞が入って来た。
平「なぁ左之さん。浪士、捕まえたのに逃がしたらしいじゃん?
  何でだよ?」
永「あ、土佐浪士と勤王志士を間違えた、とか?」
永倉の冗談にも原田は応じない。代わりに、真剣な表情を千鶴に
向けた。
原「なぁ。あの夜お前、現場付近を通ったか?」
雪「え?いえ。夜はいつも屯所にいます。」
原「本当、だな?」
原田の視線が厳しくなるが、千鶴は冷や汗をかきながら頷いた。
それを見て、視線の鋭さがふっときえる。
水「何かあったんですか?」
千幸が尋ねると、部屋のなかは君菊も含めて誰一人と身動きしない。
やがて原田が口を開いた。
原「実は、な。あの夜、土佐藩士を取り囲んだとき。千鶴によく似た
  娘に邪魔されたんだ。」
土「…………?」
雪「そんな……」
シー…ンと、部屋が静まり返る。そこで沖田の声が響いた。
沖「ねぇ、それってさ。前に会った子じゃない?」
雪「……?…あの子!」
沖「たし、か…南雲薫って、いったよね?あの子、本当に君に
  似ていたから。」
その少女の事は千幸も聞いていた。千鶴が話してくれたのだ。
しかし事情を知らない幹部達は騒ぎ始める。
平「俺は似てないと思ったよ?なんせ、向こうはお嬢さん姿だし。」
永「おい、どっちなんだよ?」
意見の食い違いにうんざり来たらしい永倉が、さっそく音を上げる。
似てる、似てないと意見でざわつく中、斎藤が静かに口を開いた。
斎「ならば、雪村に女物の着物を着せて見たらどうだ。」
…………………静寂。
雪「へ?え?えぇぇぇぇぇッ!!?」