二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 薄桜鬼夢小説〜生きる者達よ〜 ( No.20 )
日時: 2012/01/07 15:33
名前: 桜舞姫 (ID: O72/xQMk)

久々に更新します!

7話 保護決定

局長近藤の決定により、千幸の保護が決まった。
沖「殺さないんですか?早く殺った方がいいんじゃ?」
沖田は多少瞳に驚きの色を浮かべ、顔に笑顔を張り付けている。
水「私は貴方達に教えられることは無いし、生かしておいても
  貴方達に得は無いですよ?」
沖「僕は殺した方がいいと思うんだけどね。」
水「どうぞ。でも、貴方に私は殺せませんよ?」
平「お前さ、新選組の沖田総司って、聞いた事ねぇの?」
水「藤堂平助君、それを知った上で言ってるのよ?」
今の千幸は刀を持っていないが、素手でも多少手傷を負うだけで
すむだろう。千幸は実際、それほどの実力を持っていた。
水「ここにいる貴方達全員に勝つ自信はありますから。」
沖「へぇ、じゃあ手合わせ頼める?」
斎「総司、いい加減にしないか。」
会話がそこまで進み、呆れた声で斎藤が止めに入る。
土「とにかく、近藤さん。こいつの部屋は…」
原「余り部屋だろ?確か残ってるのは……」
原田がそこで区切り、視線が千鶴に向く。
雪「私の隣室…です。」
どうやら、千幸が暮らすために残っている条件の良い余り部屋は、
千鶴の隣室だけらしかった。
雪「私、構いませんけど。」
水「何処でもいいですよ、別にそこでも。」
気楽に了承する二人の言葉に耳を傾けながらも、幹部は皆黙っている。
それもそうだろう。『羅刹』という化け物をいとも簡単に斬り殺し、
幹部の誰よりも腕が立つと自称するいきなり来たおかしな女を、
武術の心得もない一人のただの少女の隣室に入れるわけにはいかない。
まあ千鶴はただの少女ではないのだが、それは今の新選組は知らない
ことである。
水「(なるほど、彼女が心配なんだ?)」(ニヤ
心の中で千幸は幹部達に笑みを送っていたが、実際その通りだった。
今の幹部達の心には共通して、『千鶴を危険な目にあわせたくない』
という思いがあった。それは『守りたい』という思いで、純粋に
『好意』と言えるかもしれない。そんな雰囲気を感じたのか、
千鶴が小さく、千幸の保護了承の声を上げる。
雪「あの、私別に気にしません…。」
その小さな声を聞き取って、千幸も微笑む。
水「隣室の本人もこう言ってるし。私から刀も取り上げてるし。」
千幸の刀、太刀の水龍。彼女としては、家宝の為早く返してほしい。
が、ここで刀を返せなどと言えば、さらに怪しまれるかもしれない。
近「そう、だな。」
ここでようやく、局長が決断した。
水「(衣食住は問題なしかな…)」
結局、その後は皆、各自の部屋に戻って行った。
土「千鶴、何かあれば俺の所へ来い。」
雪「はい。ありがとうございます。」
最後に土方が千鶴に声をかけ、全員が広間を後にした。


水「千鶴ちゃん?」
部屋に入る直前、千幸は彼女の瞳を見つめ問いかけた。
雪「はい…?」
水「貴方も、怪我の治りはやいんでしょ?」
雪「っ!何で!!」
水「別に、確認したかっただけ。」
雪「どういう…意味ですか?」
千幸はその質問に答えず、ただ穏やかに笑っただけ。
水「おやすみ。」
ぱたん。と、障子が閉まった。千鶴は数秒の間、立っている事しか
出来なかった。





長くなりました。今度から、6・7行書いて空白開けるの
やめたんです。ページが長くなるから。

ちょっと読みづらいかもだけど、お願いします<m(__)m>