二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 薄桜鬼夢小説〜誠に生きる者達〜アイディア募集します! ( No.89 )
日時: 2012/08/10 16:49
名前: 桜舞姫 (ID: O72/xQMk)

25話 島原宴会

通された部屋は、島原でも一番豪華だと見て分かる様な部屋だった。
いつも隊務で命を懸けて戦っている幹部達はいいとして、ワケあり
とはいえ屯所で家事手伝いばかりやっている自分達が来ていいのかと、
千幸は珍しく気が引けた。
雪「ちゆ…水月君は、来た事あるの?」
水「いくら僕でも、さすがにありませんよ。」
千幸は男になりきり千鶴と質疑応答していた。幹部達は、公共の場では
千幸が男になりきるのはいつもの事なので、そんなに気にしない。
部屋に通されてから5分ほど経ったかという頃、襖が開いた。
君「お晩どすえ。ようおいでにならはりました。」
出てきたのは、煌びやかな美しい芸子だった。
君「旦はん達のお相手をさせていただきます、君菊どす。どうぞ、
  楽しんでいっておくんなまし。」
艶のある声でお決まりの台詞を吐くと、幹部達を見まわし、最後に
千幸と千鶴に微笑みかけた。
雪「わ……」
水「………」
千鶴は慌てて会釈を返したが、千幸は怪しげに口角を持ち上げた。

その後、幹部達は酒を飲み、かなりの大宴会になっていた。
女子二人はあまり酒が飲めないので、適当に料理をつついている。
しかし料理は一向に減らない。
雪「う、うーん…」
別に味が悪いわけではない。盛り付けが悪いわけでもない。逆だ。
料理の味や盛り付けが豪華で良すぎるため、手がつけ辛いのだった。
君「新選組の土方はんって、鬼のような方や思うてましたけど、
  なんや、役者みたいなええ男どすなぁ。」
君菊は相変わらず上座の土方に酌をしている。千幸は特に何も感じな
かったが、千鶴はその美男美女像に何か感じたらしく、隣でがっくりと
脱力している。
水「ちょ、どしたの…!?(小声)」
雪「いえ、何か…同じ女として私って…はぁ(小声)」

………つまりはそういう事であった。