二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: とんがりボウシと魔法の365にち Weather魔法学校より ( No.11 )
- 日時: 2011/12/11 22:27
- 名前: ショート ◆XjkrQ1YXPY (ID: wqwCY5.u)
.。o○ 第2話*仲が悪い人同士で ○o。.
翌日、あたし達はまた学校へ行き、HRが始まるのを待っていた。
今日は何か校長から知らせがあるらしい。
すると数分後、チャイムがなり、校長がやってくる。
……寝巻き姿で。
「おいこら、そこの校長、何て格好で来てんだ」
ライが怒ったような口調で言う。
だが、きっとこの教室にいる皆がそう思っているだろう。
「すいません、冬はなかなか布団から出れなくて」
理由になってないし。
第一、あたし等がそう言うといつも言い訳はやめろって言うくせに。
ホンット、自己中なんだから。
「えー、では本題です。
皆さん、12月といえば何ですか?」
「師走!」
「先生、廊下走ったら殴るから!」
「天皇誕生日!」
「天皇次何歳?」
「カウントダウン!」
「年越しそば!」
「年賀状を書く!」
「大掃除!」
「昨日は皆既月食だったよ!」
「6、12、18、24、29日仏滅!」
「ふたご座流星群!!!」
「イエティ!」
「季節の不思議事件が3つある!」
「マッチ売り!」
「糞サンタ!」
次々と言葉が飛ぶ。
するとライが次にアホな発言をする。
「お年玉!」
皆がイスから転げ落ちた。
「それは来月です」
校長がライに突っ込む。
うん、ほしいのは分かるんだけど、来月だから。
年が明けるまで待っててあげて。
何でもいいんだけど、ところどころイベントにコメントがついてるのは何故だろう。
「……皆さん、12月といったら、あれでしょう。
どうして余計なものばかり出てくるのですか。
近いのもあるのですが」
「あーっ、分かった!」
ライが大声で叫ぶ。
「紅白歌合戦!」
また皆がイスから転げ落ちた。
……あたし、紅白見たことないや。
「……ライくん、君はもう黙ってなさい」
「むぐぐ」
校長が何かの魔法を使ってライの口をふさいだ。
「えー、こほん。
12月といったら、やはりクリスマスでしょう」
「リア充の日だね」
「本来、キリストの誕生を祝う日なんだけど」
「いやいや、プレゼントっしょ」
「じゃあプレゼントに可愛い彼女ほしい」
何て現実的な会話なんだろう。
もう少しクリスマスに夢もちなよ。
……あたしもそう思うけど。
「折角クリスマスなので、皆さんには仲良く過ごしてもらいたいのです」
……別にクリスマス関係ないような。
と、思ったけど一応口に出さずにしておいた。
「というわけで——……。
今日からクリスマス当日までに、仲の良くない友だちと仲良くなってもらいます」
……え?
な、仲良くない人と……仲良く?
「2人1組になって、今日、いえ今から12月24日まで、ずっと一緒にいてもらいます。
もし全員仲良くなれたら、先生からクリスマスプレゼントをあげます」
も、もので釣ろうってこと!!?
「とりあえず——……ライくんとスノウくんは確定です」
「「何でだっ!!??」」
あたし達が衝撃の事実を突きつけられている中、クラスの皆はうんうん、と頷いていた。
冗談じゃないっ!
こんなのと24日まで一緒にいるだなんて!
何としても回避しないと!
ライ同じことを考えていたらしく、あたし達はお互いに手を取り合って言った。
「な、何言ってるんですか先生!
あたし達ホントはすっごい仲良しなんですよ!」
「そうそう! オレ等仲いいんだぜ!」
あたし達は笑いながら言った。
だが校長は認めてくれなかった。
「君たちの仲が悪いことはこの学校の人達全員知っています。
兎に角、君らが仲良くならないと、プレゼントはなしです」
くっ……!
仲良くなれっていったって、そんなんムリに決まってるじゃない!
うぅっ、どうしたらいいのー!!?