二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: Weather魔法学校より オリキャラ・イラリク募集中! ( No.28 )
日時: 2012/02/05 01:35
名前: ショート ◆XjkrQ1YXPY (ID: m3P5zcsN)
参照: http://ameblo.jp/short-scuall13/

.。o○ 第8話*気付けよ ○o。.


「うあー……」


無意識に漏れた声。
何かを失ったような気分だ。

そう……何かを。


「何でこんなのと一緒にいなきゃいけないのー……」

「こんなのって言うな!

こっちがいてやってんだよ!」

「はぁ!!?? アンタがやったんでしょうが!」


何コイツ意味わからない!
言ってる意味が全く理解できないわ!


「こうでもしなきゃ、オメー逃げるだろーが!」

「ぐっ……、でもわざわざこんなことしなくたっていいじゃないの!」


大体、逃げる前提で言ってるんじゃないわよ!


「あー、もー……クリスマスなんていらない……

クリスマスなんてものがあるから死人が出るのよ……」

「……オレは死なない。絶対に」


……どうだか。
あたしは本気よ……?


「つーか、これがいやならオレの言うことに従えばいいんだよ」

「それ逆。アンタが従うべき」

「なんだと? このヘボ魔法使い」

「うっさいわね、大体アンタ、あたしと言い合いになったとき、

それしか言わないわよね!

そういうのを諺で『馬鹿の一つ覚え』って言うのよ馬鹿ライ!」

「テメーこそ語彙力ねぇくせに何言ってるんだよ!」


いつものように啀み合うあたし達。
だけど、今日はいつもの違った。

普段なら大概どちらからともなく殴り合いになる。
けど、あたしは利き手である右手が使えない。
つまり、すごく不利というわけ。
それなのに、ライは何もしてこない。
何でだろう……。まぁ、どうでもいいけどね……。


「ところで変態ライ君」

「あ? オレ変態じゃねーっつったろ男女」

「男女じゃないわよ。アンタ本気でこれ外す気ないわけ?」

「は? 何でだよ」

「……やっぱ何でもない」

「はぁ? 意味分かんねー」


……意味わからないのはこっちよ!
気付け糞ライ!

あたしは女なんだよ、これでもっ!


「……やっぱ、殺すしかないか」

「待て! 言ってる意味がサッパリ分からん!

殺すしかないって何だよっ!」

「言葉通りよ。さてどうすれば証拠なしにこれの始末ができるか……」

「さっきから何言ってるんだお前は!

オレが何したっつーんだよっ」


……どんだけあたしは女として見られてないのよ。
別にいいけどね……。

問題はそこじゃない。
アイツがあたしを女として見てなくたって、こっちが困るのよ!


「……アンタがあたしを女と見てないのは知ってるけどね……。

あたしは性別上女なの。言ってる意味分かるでしょ」


するとライは意味を悟ったらしく、少し頬を赤く染めていた。


「……まぁ、性別上女っつーなら仕方ない。

まぁある程度は、な」


今更だけど、あたし女でよかったかもしれない。
きっとあたしが男だったとしたら、コイツは今よりあたしのことバカにしてたと思う。

魔法が使えない、ということが何よりの欠点。
あたしがそうあって欲しかったわけじゃない。
けどアイツは……きっとそんなこと考えない。

やっぱり、色んな意味で性別が違ってよかったよ。


「……全く女には見えないけど」

「やっぱり女もイヤかもしれない」


あたしはライの足を踏み潰しながらそう思った。