二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: とんがりボウシと魔法の365にち Weather魔法学校より ( No.4 )
日時: 2011/12/10 10:49
名前: ショート ◆XjkrQ1YXPY (ID: wqwCY5.u)

.。o○ 第1話*魔力 ○o。.


ザワザワしている教室。
今日は、魔法のテストを行う日……。


「では、スノウくん、宝探しの魔法を」

「は、はいっ」


名前を呼ばれて前に出る。

大丈夫、大丈夫だよ……。
昨日、練習したんだから!

私は魔法語を唱えながら心の中でそう思っていた。
けど、魔法は成功しなかった。


「……ま、またダメだったぁ」


すると、近くから笑い声がした。


「あはははは! 宝探しの魔法もできないのかよ!

そんなんじゃ、いつまで経っても見習いのままだぜ?」


そう言ったのは、あたしのクラスメートである、ライだった。

何でできないか、知ってるくせに!


「うるさーいっ!」

「だってお前の母さんにんげ……」


ライが言い切る前に、あたしはライにハイキックをかました。


「ってぇな!」

「余計なこと言うから!」


と、あたしとライは暫くいがみ合っていた。
そして数分後、校長先生にとめられ、あたしは席に戻った。

……あたし、こんなんで大魔法使いになれるのかなぁ。
それとも、ここに来たこと自体、間違ってたのかな……。


「では、魔法テストを終わります」


校長先生が教室から出ていくと、また教室にはざわめきが戻った。

すると、私の席の目の前に一人の女の子が立っていた。


「スノウちゃん、大丈夫?」

「レイン……、大丈夫じゃないのはライの頭だよ」

「んだと?」


すると、斜め前の席にいたライが言う。


「うわー、女の子の話を盗み聞きするなんて最低ー」

「お前が周りにも聞こえるような大音量で話すのが悪いんだろー?」

「別にそこまで大声で話してないっ! アンタの耳おかしいんじゃない!?」


そしてまた、喧嘩が起こる。

あたしがライに殴りかかろうとした瞬間、誰かに腕をつかまれた。


「……そのへんにしとけ、迷惑だから」

「う、ウインド……」


迷惑なのは分かってるけど、ライがっ、ライぐあああああ!

主に原因コイツだよねっ!
あたし達の話盗み聞きしてたライが悪いんだよね!


「スノウちゃん、怪我したら大変だよ?」

「レイン……。いやでも、あたし別に生傷いっぱいあるし」

「そういう問題じゃないと思うんだけどなぁ。

それに、大きな怪我だったら困るでしょ?」

「うーん……、分かった。やめるよ。

ウインドとレインに免じて」

「百パーセントお前が悪いんだ、何言ってんだ」


何だと!
元のもとをたどっていけば、ライが悪いのに!

あたしは三十パーセントくらいしか、悪くないよ!


「今日はテストだけだから、もう帰れるね」

「あ、そっかー……。今日はテストのためにきたんだっけ」


それがこんな形で終わるなんて、思ってもいなかったけど。

まぁ、早く帰れるし、よしとしよう!