二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ポケ短】一つの花から生まれた子【リク募集中なのです】 ( No.190 )
日時: 2012/07/29 19:54
名前: 桜咲 紅葉 (ID: uwZWw1uD)
参照: http://id52.fm-p.jp/487/pokesupe0317/

第3話:カゲロウデイズ
夏といえば、というよくある話
「だから夏は嫌いなんだ」
唄:ルビー&サファイア


(ルビー)
8月15日の午後14時半位の事 天気が良い
病気になりそうなほど暑い太陽の下
やることも無いから君と喋っていた

「でもなぁ夏は嫌いとよ」
猫と遊びながら 君は悲しげに呟いた
あぁ逃げ出した猫の後を追いかけて
飛び込んだ場所 そこは赤に変わった信号機

バッと通ったトラックが君を飛ばして鳴き叫ぶ
血飛沫の色、さっきまでの君と混ざり合って観れなかった
嘘みたいな陽炎が「嘘じゃないよ」って笑ってる
夏の藍色、かき回すような蝉の音に全て眩んだ


目を開けると時計の針が鳴り響くベッドの上 今は何時?
8月14日の午前14時半位を指す
やけに煩さい蝉の声覚えていた

でもなぁ、少し不思議だね
同じこの場所で今日の朝の夢を思い出した
「もう今日は帰ろうよ」道を抜けた時
周りの人は皆上を見上げ指を指していた

落下してきた鉄柱が君を貫いて突き刺さる
大きな悲鳴と嫌な音が木々の隙間を通り抜ける
ワザとらしい陽炎が「夢じゃないよ」って笑ってる
眩む視界に君の横顔、笑ってたような気がする


何度世界が眩んでも陽炎が笑って現れる
繰り返して何十回 もう答えは出てたんだ
こんなよくある話なら結末はきっとこの1つ
繰り返したあの夏の向こう


バッと押しのけ飛び込んだ 瞬間トラックに飛ばされる
血飛沫の色 君の瞳と痛い体に乱反射して
文句ありげな陽炎に「ざまぁみなよ」って笑ったら

繰り返した夏の日のこと
そんな何かがここで終わった


(サファイア)
目を覚ました8月14日の昼過ぎの事
少女はただ
「また失敗したと」と一人猫を抱きかかえてた