二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ポケモン短編集【シリーズ:「これが私の最後」編】 ( No.52 )
- 日時: 2012/01/08 14:41
- 名前: ピアニッシモpp (ID: ow35RpaO)
【第7話】
その日は本当に終わりの日だった
私は起き上がれないから母さんを呼んだ
「母さん」
母さんは呼んだらすぐに来てくれる
私の命が終わる日だから
「なあに?どうしたの?」
「母さん、カーテン開けて?」
「わかったわ、雪が降るといいわね」
私は雪が見たい
でも見れるかわからない
「カ〜ノンちゃん!」
「コトネちゃん…」
この子窓から入ってきたよ
「元気ないね?」
「うん…雪、降るかな?」
「降ったらいいね」
みんな同じ事言うね
「コトネちゃん、先に行かないでよ」
「ヒビキ君」
遅かったね〜って置いて行かれたんだ
「息が苦しくなってきた…」
「お母さん!カノンちゃんが!」
マジで死ぬかも
「カノン!」
「母さん。私、死ぬのかな?」
アレ、お別れなのに涙が出ないや
「カノンちゃん!」
眠くなってきたな…
そういえば昔もこんな事が…
数年前
森で遊んでた時、私はまだ病弱じゃなかった
その日にがけから落ちて…
『大丈夫?』
って男の子が声を…
あ!
『思い出した?』
「君は…」
「カノン?どうしたの?」
「何でもないよ」
神様、見送りに来てくれたんだ
『ボクは神様じゃないよ』
私の願いをかなえてくれた神様
あの時の男の子だったんだね
『うん』
元気だったの?でもなんで私の夢に?
『ボクはもう死んでるから。君を迎えに来た』
「迎えに…?」
「カノンちゃん!」
「コト…ネ…ちゃん…」
「雪だよ!」
「ホントだ…」
最初で最後の雪
「母さ…ん…ヒ…ビキ…君…コ…トネ…ちゃん…」
「どうしたのカノン!?」
「なあに?カノンちゃん」
「カノンちゃん?」
『決心はついた?カノンちゃん』
うん
私は最後の言葉を呟く
「あり…が…とう」
そして私は眠りに付いた
「カノン…!」
「カノンちゃん!ありがとう…」
「カノンちゃん!?私達もありがとう…!!!」
3人はカノンの傍で泣いていた
『母さん、ヒビキ君、コトネちゃん。今までありがとう』
これが私の最後だった
次回に続く