二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 薄桜鬼〜新選組の涙〜 ( No.76 )
日時: 2012/08/06 12:05
名前: カノン (ID: onX1rF7w)

第七話「書物」

一匹の虎に視線が集まる。
「俺はシャオ。そこにいるもう一匹の虎が・・・」
「ランじゃ。」
「さっき出て行った少女が桜様だ。小春一族のお嬢様だ。」
土方はこの時引っかかるものがあった。
昔、屯所にあった書物に小春一族のようなものが書いてあったような
気がしたからだ。
「ちょっと待ってくれ。小春一族ってのは『小歴春華』に書いてある
 小春一族か?」
「『小歴春華』を知っているのか!?」
「あぁ、昔この屯所にあった。」
「・・・ねぇ、土方さん。何のことかわからないんだけど、僕達。」
まったく話の見えない沖田たちは当然面白いはずがない。
「トシ、説明してくれんか?」
近藤もわからなかったらしく、土方に説明を求める。
「あぁ。『小歴春華』は昔この屯所にあった書物だ。中には小春一族の
 ことが書いてあった。」
「・・・トシ、それは今どこにあるんだ?」
近藤が聞く。
「あれはたしか・・・持ち主が引き取っていった。」