二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン ずっと仲間だからな オリキャラ募集!! ( No.15 )
- 日時: 2011/12/22 06:57
- 名前: サキ+mai (ID: jIh6lVAe)
第六話 なつかしい写真
「て、わけなんだ。わかった、純也?」
あたしがリンゴの皮をむきながら、ベッドに寝ている純也に聞いた。
でも、純也は「ギクッ」といった感じだ。案の定、聞いてなかったんだね。
「だ・か・らっ、いちおう雷門中サッカー部入部をみとめてもらえたから、打倒エイリア学園ってことで、旅に出るの。わかった?」
「うん、うん、やっとわかったよ〜。俺っちにそんな早口で言わないでほしーなー♪」
「あまえた目で見たってだめだよ、このお調子者さん」
あたしは純也を見ずに辛口一言コメントをくだす。それを聞いて、純也は、「ちぇっ」と言った。まったく、ほんっとお調子者なんだから。
「はい、これでいいでしょ? まったく、右手の小指を骨折しただけなんでしょうが。だったらこんなの、女にやらせるんじゃないの」
あたしはベッドに設置されているつくえに、リンゴのウサギ型切りをおいた。純也はこれがいちばん好きだからね。
「あっ、ウサギのリンゴだっ。ありがとー、解羅の女将♪」
がくっ。「女将」ってつけられると、「ありがとう」って言われてもうれしくなくなる……。
「んっまぁーいっ♪」
純也は手でリンゴを食べると、ニッコリ微笑んだ。ま、よろこんでくれるのはうれしいんだけど。
「入るぞー」
あ、円堂さんの声だ。
ガラッととびらが開いて、円堂さんが入ってきた。
「解羅、そろそろ雷門中に向かうぜ。キャラバンの準備ももうできたしな」
「わかりました。いま、あいさつも終わったところでしたし。じゃ、行ってくるね、純也。それと……」
あたしはイスから立ち上がったあと、クルリと純也をふりかえって、
「退院したら、かならずあたしのまえに顔見せなさいね☆」
そう言って、あたしは病院をあとにした。
キャラバン内
「と、いうわけで、サッカー部に入部した、海璋解羅です。よろしくおねがいします!」
あたしはペコリとおじぎをした。
顔を上げて、まっ先に目があったのは、いちばんまえの席に座っていたねえさん。
に、しても、超超超超びっくりしたよ。まさかねえさんが雷門中サッカー部の新監督だっただなんて。しかも、名のりカッコよすぎたし(笑)。
雰囲気で、円堂さんのとなりにすわった。円堂さんは窓ぎわに座ってるから、あたしは窓があんまり見えない。でも、円堂さんがはしゃいでるのが、すごく伝わってきた。
あたしはまっ先にリュックの中からケータイをとり出した。
開くと待ち受け画面には、緑の髪を後ろで結った男の子。ちょうど、風丸さん……まではいかないけど、そんな感じと思ってくれればいい。あと四人。赤い髪の男の子、チューリップみたいな頭の男の子、白い髪の男の子、そしてあたし。
あたしは元々、孤児園にいたの。そこでお友だちになった四人なんだ。ほんとはもっといるんだけど、写真では、この四人がいちばん多い。
あたしは、「メニュー」→「データフォエルダ」→「フォトフォルダ」の順に、ケータイのボタンをおした。すると、ちょうど三年まえに撮った写真が、どんどん浮かび上がる。
「ん? それなんだ?」
円堂さんが、画面をのぞきこんで言った。あっ、見たんだ。
「あ、はい。これ、昔の思い出なんです。えっと、たしか、小学六年生になるまえまでのデータなんですけどね」
「へえ。ほかにはないのか? あっ、なあ、見せてくれよ」
「え、まあ、見せていい写真は……あっ、これかな」
選んだのは、入学式の写真。円堂さんに手わたすと、「おぉっ」と歓声ををあげた。そ、それほどか?
「なあ、これ、みんなにまわしていいか?」
「えっ、い、いいけど……」
思わず赤面する。これを撮ったのは自分だったから、ヘタとか言われたら恥ずかしくってならない。
円堂さんがみんなにまわしていくと、みんな「へぇ」とか言ってくれる。たまに無言の人がいるんだけど。
ああ、あのときの写真はいやだな、さすがに。ま、その理由は、いずれ話すよ。
みんなまわしおわると、最後はあたしに返ってきた。
「この先は見ちゃダメか?」
「はい、この先は、ちょっと……」
この先の写真。その写真は…………
基山ヒロトっていう、あたしといちばん仲よくしてくれた子の写真だった。
でも、彼の写真は、なんとなく、なんとなくだけど、見せちゃいけない気がして、ならなかった。
サ「ついに出たぁー、ヒロト!」
ma「さけばないで、近所迷惑な!!」
サ「んなことよかmai、いつものしめ、行くでぇ!」
ma「え、ええ(そうか、サキ、なぜか基山ヒロトが好きなのよね)」
サ+ma「コメントしてくださるとうれしいです&まだまだオリキャラ募集中ですーっ♪」
(田尾純也は、もちろんこのあとも出てきます)