二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン  ずっと仲間だからな オリキャラ募 ( No.18 )
日時: 2011/12/24 20:03
名前: サキ+mai (ID: jIh6lVAe)

サ「ご投稿ありがとうございます!」

ma「ぜんぜんOKですよ。結実ちゃんですか〜、かわいらしいお名まえですね((ポッ」

サ「ん? mai、なんか赤面してるぞ?」

ma「えっ//いえいえいえいえいえいえ! べつにそういうわけじゃ……;;」

サ「ぷぷぷ(笑)。まあ、いっか。それじゃあ、久々の更新いってみよう!」

ma「はいはい。じゃあ、スタート!」


第七話 ノート



「行けーっ、そこだ、そこ!」

 円堂のさけび声がひびきわたる中、あたしは——……


 近くの草っぱらでノートをメモってます。

あ、もちろん、サボリとかじゃないんだよ。いちおうマネージャーとしての仕事を、ね?

 でも、みんなはやっぱりいぶかしげな顔で見てる。

 ノートを書くって円堂さんに言ったときも、

『ノート? ほんとに練習に参加しないのか?』

 って言われたもん。ま、べつにあんまり気にしてないけど。

 なにをメモってるかって? それはナイショだよ。だって、話すのがはずかしいんだもん。いろいろな意味で。

「解羅」

 ギクッ。こ、このいげん(?)に満ちあふれている声は……

「はい、なんでしょう、瞳子『監督』」

 そう、瞳子監督ことねえさん。ねえさんはあたしから見ると見上げる態勢に鳴って、か、かなりの迫力……!

「あなたにだって、いちおうサッカーの実力はあるわ」

「えぇっ、な、ない、ない、ない、ない! だって、サッカーだけはかなりヘタっぴだもん」

 あたしはひや汗を浮かべながら言った。

 でも、ねえさんは、キッパリこう言いはった。

「やらずに決めつけるのは、あまりよくないわ。さ、行きましょう」

 あたしはノートを閉じて、おとなしく連行(?)されていく。

 ユニフォームをわたされたとき、かなりあせった。

 これでもし、自分がみんなの足を引っぱっちゃったら……。そう考えると、かなり心臓がバクバクした。

「海璋さんもいれることにします!」

 ねえさんが大声で言うと、あたりがどよっとどよめいた。みんな、近くにいるチームメイトと、相談をはじめる。

 うぅっ、やっぱりヤダ……;;

「さ、行きなさい」

 こ、こわい……。

「はい……」

 あたしはひや汗を浮かべながらコートへ。

 でも、あたしはコートに足を踏み入れてハッとした。

 そうだ、彼に言われた、あのことば——!


『試合とか練習——とにかく、サッカーのさいちゅうは、サッカーに集中すると、いいプレイができるよ』

 あたりまえのことだけど、でも、正しい。あたしは。コートに足を入れて、サッカーのことだけを考えた。

(必殺技をおぼえなきゃとか、そんなのはいいんだ。とにかく、技術でおぎなえばいいんだから!)

 あたしは真剣な顔つきで、練習に参加した。


  夜

(解羅、かなりの腕なのに、なんでサッカーしないんだろう。あんなに上手いのに……)

 夜二時ほど。円堂は、解羅のことが気になってしかたなく、キャラバンの中でねむれなかった。

 練習がおわったあのあと、二時間ほどは、ずっとノートに向かい、なにかを書いていた。ずいぶん真剣だったし、なにか大切なことだったのだろう。

 そのあとの食事のときは、おにぎりだけしか出てこないのを見て、大きなリュックの中から野菜だのなんだのを取り出し、手料理をたくさんふるまってくれた。

 サラダ、スープ、おみそ汁……どれもおいしかった。

 と、なると、料理のことについて、なにか書いていたのだろうか。

 しかし、円堂にとっては、それより解羅がサッカーをあまりしないのが気がかりだった。

 コートに入ったあとの彼女は、たまにミスはしたものの、かなりの腕だった。判断力、コントロールなど、鬼道におとらぬ能力を発揮した。

 なのに、なぜサッカーを自分からすすんでやらないのか……。

(なんで……)

 もういちど、自分に問いかけようとしたときだった。

 ガタンッ、バサッ

と、音がした。

 円堂はハッとして起き上がり、音のした方に向かうと、それは外で、丸太の近くに、誰かいた。

 よく見ると、それは解羅だった。ぼうしをはずしていたから、最初はよく分からなかったものの、着ていた服が、きょうの解羅と同じだったのだ。

 しかも、丸太に寄りかかってねている。その手元には、シャープペンシルと少し分厚いノート。練習のあと、解羅が書いていたものだ。

「こんなところで、なにやってるんだ?」

 円堂は近くに歩みより、手元のノートを、懐中電灯で照らした。

 そこには、チーム全員のポジション、得意なところ、苦手なところ、欠点など、さまざまなことが書かれていた。しかも、ひとりひとり、細かく書いてあった。

「す、すごい、こんなにたくさん……!」

 円堂は解羅にジャンパーをかけるとノートを丸太において、懐中電灯で照らし、そのまえのページを見た。

 ひとりひとりの必殺技、特技、得意そうなフォーメーション、苦手そうなフォーメーション、このチームで可能な作戦、みんながやりやすい失敗など、これ以上たくさんのことが書きこまれていた。

「これをずっと書いてたのか……。でも、こんなにたくさんよく……」

 円堂は、ノートを閉じると、解羅を背おって、キャラバンにもどした。

 キャラバンのすみっこのところで、懐中電灯をつけて、もういちどノートを開くと、そのいちばんまん中に、こんなことが書かれていた。


『わたしはそんなにサッカーが上手じゃないけど、知識ならたくさんある。だから、それを利用して、みんなの役に立てたらいい。

 チームメイトとして』