二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【少年陰陽師】虚空を駆ける星の如く ( No.13 )
日時: 2011/12/28 10:51
名前: 光彩 (ID: 2Qew4i4z)

【第六話】

「なぁなぁ孫ー」

「だーかーらー、孫言うなと何度もっ……」

昌浩の主張を聞き流し、雑鬼たちは続ける。

「今日変なのがいたんだよなー」

「銀の髪でさー」

「青い目でー」

「なんか黒い衣着てたぞ」

「お姫より少し年上くらいにみえたなぁ」

はて。今なんと。

銀の髪で、青い目で、黒い衣で。もしや。昌浩は問うた。

「なぁ、それどのへんで見かけたんだ?」

「三条の…」

昌浩は合点がいったように頷くと、雑鬼たちが指し示した方向に

一直線に走り出そうとした。が、この裾を物の怪の前足が踏んづける。

思わず前につんのめる昌浩に物の怪はこうたしなめた。

「お前なぁ、とりあえずひとの話を最後まで聞け」

ひとじゃなくて妖だろうと突っ込みたくなったが、それを内心でやり過ごす。

そうこうしているうちに夜はどんどん更けていくのであった___。