二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【少年陰陽師】虚空を駆ける星の如く ( No.29 )
日時: 2012/01/07 10:18
名前: 光彩 (ID: 2Qew4i4z)

確かに(笑
と、いうわけで十五話更新


【第十五話】

桜の木立に囲まれた神社。そこが私が十五年間育った場所。

鳥居の下に捨てられていた赤子の私と、その横に倒れていた兄の

面倒を見てくれたのは、ここの神社の巫女だった。

今思えば、彼女もまた人ならぬ存在だったのかもしれない。

不思議なことに彼女は老いることが無かったのだ。

なぜか決して名を明かさなかった巫女は、厳しくも優しい人だったな。

徒人とは違うこの銀の髪を気にして、自分たち兄妹は

人気の無い森の中で幼いころよく遊んでいたっけ。

鬱蒼とした木々の中を抜けると、見晴らしのいい崖があって

そこからは下の村の様子がよく見えたものだった。

ずっとこんなささやかで平和な日々が続くと思ってたのに。

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

「ま、要するに兄さんが突然いなくなっちゃった訳よ。で、私が探しに行ったの。」

そう締めくくると、空は半蔀の向こうを見やった。

その双眸は、まるで静かに凪いだ海の様に穏やかだった。


    *    *    *
宿題の都合で短いです(涙
十二月に遊びすぎたぁぁぁ