二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【少年陰陽師】虚空を駆ける星の如く ( No.32 )
日時: 2012/01/10 16:45
名前: 光彩 (ID: 2Qew4i4z)

【第十八話】

受難。今の物の怪の心境を表す適確な言葉。

もう一つ追加するなら、恩を仇で返されるか。

先ほどから物の怪は、一人の少女に身の自由を完璧に封じられていた。

「昌浩、これうさぎみたいでかわいいね」

物の怪をむぎゅっと抱きしめている彼女はご満悦な様子だ。

「空さん、それ物の怪です」

間髪をいれずに昌浩の突っ込みが入る。ちょっとまて、否定しないのかお前。というか……、

「物の怪言うなーっ!」

突然の物の怪の叫びに驚いたのか、空はぽとりと物の怪を取り落とした。

この愛くるしい見た目の物の怪が、十二神将最強の火将騰蛇だなんて、

もちろん彼女には知る由も無い。いっぺん本性みせたろか、なんて心の中で毒づく物の怪である。

空とは無論、昨晩自分たちが助けた少女の名だ。行方不明の兄に襲われたらしい。

あの時は息も絶え絶えの状態だったのに、まさか一日でここまで回復するとは。

少女の驚異的な回復力に辟易しつつ、物の怪は昌浩の肩に飛び乗った。

このままでは自分の身が持たない。溜め息を吐いた刹那、

物の怪は昌浩の襟巻き状態に陥っていた。紅の瞳で昌浩を軽く睨む。

「昌浩よ、お前は俺を何だと思っているんだ」

「今は防寒具」

淡々と返す昌浩。

「…………」

言い返す気力も失せて、物の怪はずるずると昌浩の肩からずり落ちた。

「昌浩ー、もっくんが…」

物の怪の受難は続く。

    *    *    *
ギャグパート…かな。ストーリーが進まないw
空ちゃんは天然だと思う
これからもっくんを振り回すこと間違いなし。
下はおまけ↓本編とは関係ないです
空 「もっくんがフォルムチェンジした…」
昌浩 「それなんていうデ○キシスw」
紅蓮 「お前ら…」
忘 れ て く だ さ い