二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【少年陰陽師】虚空を駆ける星の如く ( No.34 )
日時: 2012/01/17 17:08
名前: 光彩 (ID: vOB0vHGS)

【第二十話】

闇を、睨む。

宙に浮いた人影は唐突につぶやいた。

「____結界か」

人が張ったものにしてはなかなか強固じゃないか。

割れない代物では無いが、割ろうとは思わなかった。

触らぬ神には祟りなし、ということだ。

顎に手をあて思案する。感情のこもらない瞳は、

まるで秋空を切り取ったかのような鮮やかな群青色。

全く、昨日はいらぬ邪魔が入った。あいつらさえ来なければ

最後の欠片は簡単に手に入れられたはずだったのに。

刹那、声が響いた。

「___居場所は、つかめたか」

懐から石の欠片を取り出すと、彼はそれに向かって語りかけた。

透き通った石の欠片が淡く光る。

「安倍邸のようです。結界が、張ってありますね」

「お前なら造作もないだろう。破れ」

欠片から発せられる声は、鋭く、冷淡だ。それに怯むことも無く

彼は笑って答える。

「嫌ですよ。なんか、面倒くさそうな奴らがいるようですし

 下手したら返り討ちにあいます」

「奴だけ連れてくればいいだろう、あれの真の力を引き出せるのは直系の姫だけだ」

「…………」

しばしの沈黙。力を引き出したところでどうするのだろうか。自分には分からない。

なんてことを考えているとまた声が響いた。

「ま、そういうことだ。今すぐにとは言わん。傷は負わせるなよ、

 いずれは我の手駒になる女だからな……。あ、でもお前なら大丈夫か……。」

「十分承知してますよ、影羅様。なのでさっさと終わってください。うるさいので」

「ったく、つれないなぁ___________昴は」

それを聞き終わるや否や彼は石を懐にしまい込む。

銀の髪が夜風に靡いた。





さて、これからどうしようか……?





    *    *    *
十九話のちょっと後の話。
やっとお兄さん出て来ました。
影羅はえいらと読みます。私は重度の中二病(ry

金土日とインフルで寝込んでたw
やっと復活。
せっかく予防接種うけたのにコノヤロー!