二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

第二章  ガイの住んでいるところ? ( No.5 )
日時: 2011/12/24 09:22
名前: るい (ID: jIh6lVAe)

おかゆさん、ご投稿、ありがとうございます! しめ切りの十日後くらいに、発表にします。

では、小説、スタート!



?「天馬?」
 声のした方をふりかえると、そこには……
天・信「キャプテン!」
 そう、神童だったのだが、反応したのは、天馬と信介だけではなかった。
ガ「神童!?」
 ガイまでもが反応したのだ。しかも、呼びすてだったため、天馬と信介はギョッとした。神童も、よく分からない、という顔だ。
ガ「あ、やっぱり神童もかぁ〜……。」
 天馬とおなじ反応をしたのにも、天馬はおどろいた。
天「ま、まさかガイって、キャプテンの知りあい?」
ガ「んーと……ま、ガイって名前じゃなかったけどな。……あっ、じゃあ、こうすれば分かるかな。」
 ガイはそうつぶやくと、ボールを高く蹴り上げた。神童は身構え、天馬と信介は、イヤ〜な予感がして、顔をしかめる。
天・信(ま、まさか、キャプテンにもボールを蹴り……。)
 落ちてきたボールを、ガイは神童に向かって蹴った。
天・信(予想的中————っ!!?)
ガ「あー、いきおいつけすぎたわー。」
 天馬たちが大あせりなのにも関わらず、ガイは平然とした顔をしている。
 しかし、天馬たちと同様、神童もサッカー部の部員だ。神童は向かってきたボールを、思い切り蹴り返した。
ガ「おっとっと。」
 ガイは蹴り返されたボールを足で軽く受け止めた。
天「す、すごい、キャプテンから蹴り返されたボールを……! ガイ、いったいなにをしてたの?」
 ガイはそう聞かれて、ギクッとした顔をした。痛いところをつかれたらしい。
ガ(げぇっ、ホントのこと言うわけにもいかないし……って、てもウソもつきにくいし……。)
ガ「えっと……そ、そう、ちょっとイタリア方面行っててさ。いろいろと、アハハハハハハハ……。あ、それより、神童、思い出した?」
 いきなり話しをふられて、神童は一瞬おどいたようすだったが、ゆっくりたてにうなずいた。
ガ「やっぱり。名前も分かるでしょ?」
神「あ、ああ。たしか……サクラ。」
ガ「だろーね。アタリ〜。」
神「でも、男子じゃなかったし……。」
天「そう、そうですよね、キャプテンッ!」
 いきなり天馬も口をはさむ。
ガ「天馬! おまえいきなりかよっ! ……ま、いいや。オレもちょっと用事あるんだ。……ほら、用事の相手から、いきなり電話だよ。」
 ガイはポケットの中に手をつっこんで、「じゃ。」と軽く手をあげて去った。

————翌日————

天「えぇええぇええ——ッ!?」
 葵からのことばを聞いた天馬は、学校の廊下なのにも関わらず、大声をあげた。
葵「ちょ、天馬っ。」
天「あ、えっと……ごめんなさーい、なんでもありませーん……;;」
 天馬がひや汗をかきながら言うと、天馬と葵に視線を集中させていた生徒たちも、自分たちの目的についた。
天「で、でも、ビックリするよ。だって、なんて言ったの、いま。」
葵「だ・か・らっ、白咲ガイだってば!」
天「信じらんない! だって、ガイってオレの知りあいの名前だよ?」
 天馬のことばを聞いて、葵の顔は、あきれ半分になった。
葵「そんなわけないじゃない。だって、二年生よ?」
天「でも……。」
葵「そんなに言うなら、たしかめに行きましょうよっ。」
 葵の提案に、天馬はすぐ合点した。
 ふたりは、二年生の廊下に、ゆっくり向かいはじめた。

————二年生の廊下————

天「うわっ、ほんとにガイがいるっ。」
葵「だから言ったじゃないの。」
天「……ん? なんか見られてるような……。」
 天馬はぐるーりと教室の中を見まわした。とくに見られているわけではなかったが、いきなり、
?「天馬じゃーんっ!」
と言って、天馬に飛びついてきた人物がいた。
天「いたたた……ガッ、ガイ……先輩!」
ガ「先輩? アハハ、先輩はいらないからさ。」
天「って、どいてくださいよ、先輩っ。」
神「お、おい、ガイっ。」
 同じクラスの神童が、天馬にかけ寄り、ガイを引きはがした。
 引きはがされたガイは、
ガ「わりぃ、わりぃ。ついつい……。」
と悪びれるようすもなく、ペロッと舌を出した。
神「まったく、ガイのやつ……。」
天「て、いうか、ガイ……先輩って、いったいどこに住んでるんですか?」
ガ「おまえン家(ち)。」
 ガイは天馬を指さして言った。
 天馬、葵、神童は一瞬かたまった。
天(オレの家? って、どういうことだ?)
葵(天馬の家? な、なんで? どういうこと?)
神(天馬の家? もしかして、なにかの知りあいか?)
 似たような考えをめぐらせるふたりをよそに、きょう最後の授業のはじまりを告げるチャイムが、校舎内に鳴りひびいた。