二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

第1節 開発途中の魔術師達 ( No.85 )
日時: 2012/01/08 19:53
名前: おかゆ (ID: hj9a4sJB)


ギチギチ、と。
マグナム銃を向ける覆面男の引き金にかかった指が震える。

周囲の人間は引き続きザワザワしていた。
それ以上に、覆面男と前谷真希が取り囲む空間は殺意に満ちていた。


真「何の用だ。豚ロリコン」

?「『アリステル』を返して貰おうか」

真「『アリステル』だァ?」

?「アリステル=ビットナー。テメェが抱えてるガキだ」

真「どうせコイツを攫って変な事するだけだろォが。この変態オヤジが」



真希は詰まらなそうに言葉を吐く。
これが元・睦月第四位であり、現・睦月崩れの人間。
彼女はアリステル(服装爽やか少女)を左手で抱えた。
      、、、、
これが彼女の戦闘準備。

残った右手には何も握られていなかったが、そこには莫大な量の窒素の塊が手にまとわりついていた。



真「どうする?血肉になるか、肉塊になるか。まァ窒素装甲が決める事だからお前にも俺にも解らないけどな」



馬鹿だ、と彼女は思った。
幾ら自分は殆ど力の無い神無月とは言え、元は世界最強ランク、睦月第四位。

身体全体とアリステルを集中的に窒素装甲特有の防御力で作ったシールドの様な物を造った。


?「テメェは窒素を操る人間だ」

真「それで勝算が見つかるとでも思ってンのかよ。空気中の70%以上を占めている窒素を消滅させられると思ってンのか?」
  、、
?「通常なら、な」


覆面男はマグナム銃を捨て、右手を宙に挙げ、告げた。



     、、、、、、、、、、
?「なら、魔術を使えばどうなる?」




覆面男は勢い良く右手を振り下げた。
真希は一瞬、訳の分からない表情をした。




、、、、、、、、、、 、、、、、、、、、、、、、
自慢のシールドが破れ、覆面男に腹を殴られるまでは。




真「ッ!!」


真希は右手で腹を押さえ、左手から落ちたアリステルの細い右手首を左手で掴む。
たとえ元・睦月第四位だろうが、窒素装甲の持ち主だろうが、一人称は俺だろうが、結局は体力等は14歳の少女とは殆ど変わらない。

彼女は起き上がってしゃがみ込み、アリステルを左手で抱える。

その時には覆面男はこちらにマグナム銃を向けていた。


?「これで終わりだ」


パァン!!と乾いた銃声がエルフォード中に響く。
彼女は目を瞑った。

それしか、彼女に出来る事は無かった。



カチリ、と。
弾が凍る音が響き、

ジュウウウウ・・・・・と。

弾が焼ける様な音が凍った音の次に響く。





真希は恐る恐る目を開く。

そこには、赤い髪の少年と薄い水色の髪の少年が目の前に立っていた。






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