二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン【トリップ】 〜夢みたいな現実〜コメ募集! ( No.7 )
- 日時: 2011/12/28 14:08
- 名前: 柳 ゆいら (ID: jIh6lVAe)
2話 「余計なこと」
「ど、どういうことだ!?」
円堂の驚きの声が、コート中……いや、ここまでハッッッッッッッッッッキリ聞こえた。
うるさいよ、円堂守=バンダナ少年!!近所迷惑!!
でも、気持ちは分からないこともないけどね。さっきまでDFだった吹雪士郎が、FWにいるんだからな。
そのことでかな。鬼道=ゴーグルマントくんが、こっちをジーッと睨んでる。
零(ま、そりゃ見知らぬ人の言ったとおりになったら、あやしいんじゃないかって警戒するか。気持ちは分からんでもない。)
わたしはひとりで納得していると、後半スタートのホイッスル。
と、同時に、吹雪くんの雰囲気が一変。
「吹雪くんの雰囲気が……変わった!?」
お、あそこにいる美人の人は、たしか瞳子監督。これもアニメ(ゲームなど)どおりだなぁ。
このあとたしか吹雪が……
「うおおおおお!!行くぜ!エターナルブリザードッ!!!」 [バシュッ]←ゴールに入った音
やっぱりね。円堂はいきなりの技の発動で、驚きで身動きもできず、エターナルブリザードはゴール。なんて、もう何千回と見せられたって、あのアニメオタクに。
案の定、あっち側(あのアニメオタク)は、目をキラッキラ☆キラッキラ☆させて、吹雪を見てる。
あのマフラー少年のどこがいい……。
〜なんやらかんやら試合中〜
ピッピッピーッ!
あっちゃこっちゃで試合は終了。2−1で雷門の勝ち。
円堂は白恋のキャプテンと握手。やっぱね。ま、アニメやらゲームやらで、このあたりのシーンは、いやっちゅうほど見せつけられたからね。
……なんだろう、幻覚が見えてる気がする。
なんか分かんないけど、ゴーグルとマントをつけた男の子が、こっちに来るんですけど。
「いや、幻覚ではない;;」
「うーわー、幻聴まで聞こえた。病気なんだな、うん、病気。」
「いや、だからちがう;;」
「分かってますって、鬼道有人さんでしょ?またなんかご用で?」
「おまえ、なぜ分かったんだ、吹雪がDFからFW行く、と。」
普通なら、すごくつまるところだけど、わたしの口は、ウソが糸も簡単にスラスラ出てくる。
「べつに。わたしはこの学校の近くに住んでて、それでちょっとサッカーに興味があるから、近くの学校の白恋の試合は必ず見に来てるの。
そしたらなんとなーくおぼえたのよ。」
よくもまあ、こんなにウソが出てくるもんだ。でも、わたしのあだ名は、「千のいつわり万のウソの持ち主」だからね。
なんなんだろ、それ。
「そうか……。」
鬼道さん、まさかのアッサリクリア?案外簡単な人間だな。
「おーい、鬼道ーっ。」
ん、こ、この近所迷惑きわまりないこの声は……!!
「円堂、すまない、いま取り込み中だ。」
「え、だれと……って、おまえだれだ?」
クッ、やっぱり円堂守か。このバンダナ少年め!!
「えっと、白恋の近所の人間Rです。」
こんなのてきとーに決まってるからね。
「そうか。オレは円堂守。中学2年生だ。よろしくな、R。」
ハッキリ言って、よろしくしたくないね。
ていうか、いま、わたしのこと「R」って呼んだ!?ウソを信じるのか、コイツ……!!
あ、まあ、鈍感だしあたりまえか。
「円堂、人間の名まえが『R』ひとつで成り立つと思うか?」
チッ、鬼道有人の奴、余計なことを。
「え、違うのか?じゃあ、こいついったい名まえは……?」
「じゃあ、言えるとこまで正直に言いますよ。
闇原零梨、健全な14歳の中2です。はい、これ以上は言えません。」
「そうか、オレと同年齢なのか!親近感湧くなぁ。」
湧かん。こっちはまったく湧かん。
「それより、おまえはいったいどこに住んでいるんだ?案内してみろ。」
「そんなことどうでもいいじゃん。それより、チームのみんなのところにもどったら?みんな待ってるんじゃない?」
わたしはチームのかたまりになっているところを指さして、ハッとした。
だれか……いや、まぎれもなく白いマフラーをつけてる男子がこっちにくる。
「どうしたの、円堂くん?」
ちぇっ、吹雪士郎か。
「円堂くん?」と振られたわりに、こたえたのは鬼道だった。
「吹雪、こいつを知っているか?」
「え、ボク、この子は知らないな……。」
チッ、吹雪士郎め、余計なこと言いやがって!
2話終了