二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 絶園のテンペスト  ( No.10 )
日時: 2011/12/28 15:43
名前: 睦月 (ID: WK165lPD)

     真広

「雪?」

吉野は窓を見て言った。校舎の外では、雪が降っている。

「早いな。まだ11月なのに。」

携帯を見る。

[ 彼女
 あした
  明日のデート、楽しみにしています。
  今度すっぽかしたら許しません。  ]

いつまで僕は来ない明日の確認をするんだろう。

 パチン  携帯を閉じる。

それより今は「真広」の方を心配すべきなんだけど…。本当に早いよ。……。「真広」がいなくなってもう1か月か。今頃あいつは何をしているやら。

「おうご苦労さま。」

えっ…?何が…。あっ、プリントか。

「先生プリントまとめ終わってますよ。」

「悪かったな、急に頼んで。…滝川、不破からその後連絡もないのか?」

「…はい。でも真広の事は心配するだけ損です。まぁ死んでなければ生きてますよ。」

「そんな適当な…幼なじみのお前が言うなら大丈夫なんだろうが。…退学届けだしていきなり消えたからな。」

……。

「あいつの事だ。何か…新聞に載るような事件を起こしそうでな…。」

「そうですね。今頃あいつ、家族を殺した犯人を殺してなければいいんですが。」

真広が姿を消したのは1年前の事件の手掛かりを見つけたからかもしれない。