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揚羽蝶　２

「友人です。滝川 吉野、高２。」

「親友？」

「付き合いだけは長いですが。」

「それだけでお墓参りまでするかな？」

「彼の家は空き家同然だし、手掛かりがないかと一応ここまで足を伸ばしてみたんだけど。」

「真広君と最近連絡は？」

「１月前にいなくなって、それきりです。メール１つありませんね。」

「本当？」

「本当。」

やけにしつこいな。

『チャッ』

…え？銃？

「悪いけど、問題は差し迫っているの。知ってる事は全部話して。」

ドサッ　　　　　　持っていた傘を落としてしまう。

おい真広、お前また何やらかしたんだ？

「——２週間前、ある地域で十代後半とおぼしき少年が目撃された。以後、その地域は封鎖されてる。」

何が言いたいんだ？

「そして１週間前。別の地域で同一と思われる少年が目撃された。その地域も、現在立ち入り禁止の厳重封鎖中。」

「それが真広！？いや…。地域封鎖ってなんです？」

「２番目の地域で少年は、死の危険にあった人間を１人助けている。その時名を尋ねられ、少年は、「ふわ まひろ」と名乗った。」