二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 絶園のテンペスト  ( No.5 )
日時: 2012/12/20 22:56
名前: 睦月 (ID: pm796894)

     孤島

その島の浜辺に、樽があった。

「う……。」

樽が揺れ、蓋が開く。—樽の中から女が出てくる。

「くうっ。…おのれ左門、謀ったな。」

彼女はそう言った。顔をあげる。

「ここは…無人島?日本国内ではなさそうだな。なるほど。安物のサンダルにワンピースで孤島に置き去りにされたわけか。」

彼女は自分の服装を見る。

「パンツ1丁で放り出されなかった分、少しは敬意を払われたらしいが…、さすがの私もこれではろくに「魔法」を使えんな。」



船。1人の男が海を見つめている。

「—左門殿、あれで姫様を封じられたのでしょうか?あの方はやはり…。」

「あの島では「魔法」に必要な供物はまともに手に入らん。ならば「魔法」はほとんど使えん。あの姫様とて普通の娘と変わりなくなる。…。姫様はあの島で骨となる。必ずな。」

男…左門はそう言った。


「左門の事だ、島を見えなくする結界くらい張っているな。…通りすがった船や飛行機、外部に助けを求めるにもままならない。まさに絶海の孤島というわけか。」

フッと笑う。

「だが左門、安心するなよ!私は鎖部 葉風。一族史上、最強の魔法使い!貴様の野望、必ずくじいてみせる!」

かっこよくきめた葉風のお腹が「ぐううう〜」と鳴る。

「…。」

そのまま続けて、「きゅるるるる」と…。

「…ううむ。とりあえず食料を確保しないといかんな…。」



 

睦月

どうでしょうか?ほぼマンガと一緒にするつもりなので、見てない人はネタばれかも…。