二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 絶園のテンペスト  ( No.62 )
日時: 2012/05/13 20:42
名前: 睦月 (ID: pm796894)


鎖部葉風 2

「魔法さ。」

 魔法…?

「それを扱う一族がバカな野望を抱いたんだ。より大きな力を求めようと、目覚めさせてはならないものを目覚めさせようとしている。」

一族…?この世界にそんなものが存在したのか?

「黒金病はただの前触れだ。そいつが目覚めれば日本どころか世の中すべてがひっくり返る。」

すべてがひっくり返る?魔法?そんなのどうしろっていうんだ?

「心配するな。そのバカを止められるやつが1人だけいる。」

僕の不安を読みとったのか、真広が言った。

「その一族の魔法使いにして史上最強の魔法使い、鎖部葉風。こいつがいれば止められる。」

「じゃあ…。そのお姫様は今どこにいるんだ?」

「身内にはめられ、どことも知れない無人島に閉じ込められてるよ。」

「どことも知れないって…。魔法を使って脱出できないのか?」

「魔法を使うには条件があってそこじゃろくに魔法は使えない。」

真広はお手上げだとでもいうかのように手をあげた。

「ダメじゃないか。」

「ダメだな。」

…え?ちょ…そんな簡単に終わっていいのか?

「——だから俺がその姫様に、手を貸してやることにしたのさ。」