二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 絶園のテンペスト  ( No.65 )
日時: 2012/06/22 22:27
名前: 睦月 (ID: pm796894)

瓶詰めの手記

 蝶が海の中に消えていく。

「集まってる?集まってるよな?」

「いつものが来る。今度は海だ。」

よく分からないまま戸惑う吉野とはうらはらに、真広は人形と話していた。

『わかった。方角を正確に測れ。これで左門の本拠地がかなりしぼれる。』

人形からは冷静な判断が下される。

「……。真広、その人形で無人島の魔法使いと話ができるみたいだけど…」

そんな中、吉野は素直な疑問をぶつけた。

「そんなものどうやって手に入れた?魔法でお前の手に?でも、ろくに使えないんだよな?」

吉野の質問に真広はゆっくりと答えた。

「…1か月前、オレは砂浜に流れついてたガラス瓶を見つけた。中にはこの人形とメッセージが書かれた板きれが詰められていたよ。」

真広は少し懐かしそうに言う。

「板にはこうあった。
 『魔法を信じ魂と引き換えでも叶えたい願いがあるなら——この人
形に釘を打て』
 と。」

そこで吉野の中で謎が解明される。
 瓶詰めの手記!海に流されたそれを偶然真広が拾ったのか!