二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 絶園のテンペスト  ( No.67 )
日時: 2012/07/13 23:02
名前: 睦月 (ID: pm796894)

キャンディー

「…あ」

 龍の力が抜ける。そして、そのまま倒れそうになる。

 まずい…。力を使いすぎたか…も…。

「おい!」

 本当に地面につくかギリギリのところで、龍の体は誰かに支えられた。

「……?」

「大丈夫っすか!?」

龍を支えたのは、蓮雨だった。青ざめている龍に自分のバッグからキャンディーを出す。

「ほら!とりあえず糖分とって下さいよ!」

「あ…うん…。」

ボーっとしながら龍はキャンディーを口の中に入れる。

 甘い…。

「あ…大丈夫そうっすね。良かった。」

 蓮雨はにっこりと笑った。その表情を見て、龍はほっとする。…が。

「でもねぇ?なんでいきなり倒れそうになってんすか!?バカですか?バカなんですか!?」

いきなり怒りだす蓮雨。それを見て、龍は唖然とする。

 え?助けてくれたんじゃなかったの?っていうかなんで怒られているんだろう…?

「…とりあえずありがと…「感謝しないでくださいよ。」…え?」

 蓮雨は龍に背を向けるとそう言った。

「おみくじチョコに、誰でもいいから助ければ吉。見捨てれば凶。って書かれてただけっすから。」

「そう…か。」

龍はチョコによって助けてもらえたということを知り、少しだけ複雑な気持ちになった。