二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: [トリコ]神と人間[小説集] ( No.4 )
- 日時: 2012/01/19 09:00
- 名前: 雪姫 (ID: MXjP8emX)
少女は今一番大きなテント前にいる。
このテントは他のテントよりも豪華で一番大きいい。
エメル「スゥー………フゥー……」
深呼吸をしテントの中へ入ってゆく……。
中は外からの見た目どうり凄く広い。そしてテントの中央にベットが置いてあり……
エメル「……愛丸……。」
愛丸「ゲホォッ、ゲホォッ!!!」
重い病にかかっている、少女が心を開いた男。
名は愛丸と言い、グルメ騎士のリーダー。
人の病を体から取り去る代わりに自分の体に取り込む事のできる特異体質の持ち主。
だが、人の病を取り去り過ぎて今は自分に跳ね返ってきている。
薬を飲めば少しは良くなるのかもしれないが、グルメ騎士の「自然のままに命を委ねる」という教えにより薬も人工の物は拒み続けている。
愛丸「…エメルか……?」
エメル「ッ!」
意識朦朧とする中、愛丸は少女の姿を見つけ少女の名を呼ぶ。
エメル「ああ、そうだ。
なにら滝丸がどんな病を治せるクスリを見つけたらしい。だが、値段が高すぎてあいつには手が出せないけどな。
だがもし、滝丸がクスリを手に入れるような事があったら、お前はクスリを飲むか?」
癒しの国ライフにあると言われている、自然で出来たクスリ。
それをもし滝丸が手に入れたら飲んでやるかと聞いてみるが、愛丸は首を縦に振らない。
愛丸「俺の命はここまでなんだ。
命は自然の行くままに任せるよ………。」
エメル「そうか。
それがお前の出した結論なら私は何も言えない。
私一人の感情で動くわけにはいかないからな。」
悲しげな顔をしながら少女はそれだけ言うと、テントを出て行った。
本当は愛丸に生きてほしい。だけど彼女がそれを言ってはならない。
だって神はすべてを見る者なのだから——
滝丸「……エメル………」
早めにご飯を食べ終えた滝丸はテントから出てくる悲しげな少女の背中を見て、静かに少女名を呟いた。
彼は何を思ってクスリを探すのだろう……?
命の恩人の愛丸に恩を返すため?それとも愛する女をこれ以上悲しませないため?
彼は悩んでいた。この思いはなんなのだろうと——