二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブンGO  —夢—コメント求む!! ( No.17 )
日時: 2012/01/02 18:05
名前: 柳 ゆいら (ID: jIh6lVAe)

樹「あーあ、天馬にまで知られちゃったかぁ。あ、もしかして、狩屋君がナイショで聞かせてたのかな?」

おまえ……この状況でもまだ落ちついてるのか!!

樹「うん、だって、僕冷静だもん。」

自分で言うな!!

樹「倉間さんってたしか、背番号11番で、FWで、サイドワインダー使えて……。」

おまえ詳し! 詳しいんですが!!

樹「((ニコニコ  だって、……いや、なんでもない。」

は!? だから、なんでそこなにも言わないわけ!?

樹「いや、いろいろ……;;」

ふ〜ん(ジトー)。

樹「なんですか? なんなら、エターナルブリザードでも打って、顔面直撃させてあげようか?」

怖い! あんた、零梨と同じくらい怖いんじゃない!?

樹「そんなことより、更新した方がいいんじゃない?」

あ、そっか! こんな駄作を見てくださっている方がいるんだよね!


——story9.バスケットボールの試合——


狩屋は、樹から話された話しを聞いて、じっと黙り込んだ。
予想以上だった。話しの内容が。
まさか、自分より先に親と暮らせなくなっていたとは思わなかったのだ。だいたい、樹は今でも家族と一緒に明るい日々を送っていると思っていたのだから。

「……どうしたの? まさかとは思うけど、僕がシードだって知って、驚愕だったとか?」
「いや、そういうわけじゃ……。」
「もし同情とかならやめてね? こういうこと言って、『かわいそうだね。』って言われるの、大キライなんだ。」
「あっそ。」

狩屋のそっけない返事に、樹も返す言葉がなくなってか、会話はそこで途切れた。
タッタッタッタ……
扉の奥から足音がきこえて、次の瞬間、扉が勢いよく開け放たれた。

「やっぱりふたりともここにいたや。」
「松風君、どうしたの?」
「もうすぐ朝の会始まっちゃうよ? はやく、はやく!」

天馬はふたりの背中をおしながら、一年の教室に向かった。

————2時間目前休み時間————

「次の時間ってなんだっけ?」

体操服に着替えながら、狩屋は天馬に聞いた。

「たしか、体育だよ。」
「ふうん。そうなんだ。」
「バスケじゃなかったっけ? 僕にがてなんだよね〜、バスケ。」
「樹は?」
「えっ。」

いきなり話しをふられ、樹は一瞬反応におくれた。

「え、えっと……たぶん、得意……?」
「アハハ、なにその疑問系。しかも、たぶん得意って。」
「だって、長い間普通の体育なんてやったことないんだよな……。」

樹はひとり呟いた。
天馬にはきこえなかったらしく、信介たちと別のことについて話している。

「そういえば、松風君。」
「なに、樹?」

樹はニコニコしながら言った。

「おぼえてる? 僕、松風君、前会ったことがあるんだよ?」
「……え……え……ええぇええぇ——!?」

天馬は更衣室なのにも関係なく、大声を上げた。
すると、男子生徒のひとりが、

「ちょ、松風、しーっ、しーっ!」
「あ、ご、ごめん。でも、ほんと? 俺と樹が前会ったことあるって……。」
「うん、もちろんウソじゃないよ。まあ、小さいときだったから、おぼえてないかもしれないけどね。」

樹はまだ優しそうな笑みを絶やさない。
天馬は驚きのあまり、もう声が出なくなっているようにも見えるが、必死に記憶の糸をたぐっていた。

天(樹みたいな子? う〜ん、どっかで会ったことある気もするんだけどなぁ……。)

天馬が考えこんでいると、

「松風君、着がえ終わってるんだから、とりあえず、体育館行こう?」
「あっ、そうだった! うん、ごめん、ごめん;;」

樹の言葉で、天馬は急いで体育館に向かった。

————2時間目の真っ最中————

「それでは今から、赤チームと青チームに分かれて、バスケットボールの試合をしたいと思います!
 チーム割りは、事前にこちらでランダムに決めてあります。呼ばれた順に並んでください。
 赤:市川さん、小坂さん、柳沢さん、小野寺さん……。」

次々と名まえが呼ばれていき、16人ずつのチームができた。
(赤:市川、小坂、柳沢、小野寺、石野山、桜木、石谷、東、西郷(ぇ)、伊藤、西園、山川、結原、緑屋、沢田、朝河
 青:矢田、林道、春日野、朝白、雪矢、川谷、松風、小田、木田、櫻田、町野、結木、桜、葵(名字なんだっけ?)、狩屋、三河)
「やった! 俺と狩屋と葵は同じチームだ! 樹と信介は赤チームだったけど……。」
「おたがい、いい試合にしよう!」
「うん!」
「それでは、赤チーム、青チーム、スタンバイしてください。」

先生の声で、みんなはスタンバった。何名かはベンチだが。

信(僕、ほんとに大丈夫かな……。やっぱり、いざというときは決めなくちゃ、だよね……。
   どうしよう、もし外したりしたら……。)スタンバイ中、信介の近くに来ていた樹が声をかけた。

「西園さん、あまり力を入れずに。
 あと、自分以外の人がマークされていたら、すぐシュートを打ってみてください。入るかもしれませんから。
 というか、あなたのジャンプ力なら大丈夫ですよ。」
「そっか……。うん、分かった、やってみる!」
「ということで、ジャンプボールおねがいします。」

信介はすぐ合点した。
ピッ
ホイッスルとともに、ボールが投げられた。
案の定、ジャンプ力で勝る信介が自分陣地にたたき込み、そのボールは、サッと前線に出ていた樹が取った。
樹は腰を低くおとし、選手たちの間をスルスルとすり抜けていく。

「わあっ、こっちも抜かれた!」
「わたしも!」
「俺もだ!」

樹の攻めで、どんどんゴールが近くなる。
ゴール前まで来たそのとき。
天馬、狩屋が目の前に飛び出し、ゴール前に立ちはだかった。
さっきまでドリブルで進んでいた彼は、ゆかを強く蹴ると天馬と狩屋の真上に飛び上がり、ゴールを決めた。
ピピーッ!

「すっご……!」
「ひえー、こりゃ点取られないよう頑張らなきゃ!」

みんなは、元の位置に戻り、試合を再開した。

————2時間目終了1分前————

ピピーッ!
試合終了のホイッスルが鳴り響き、みんなはその場にヘナヘナと座りこんだ。
点数は2−1で青チームの勝ち。

「ふーっ、つっっっかれた——……。」
「わたしも死にそー……。」
「オーイエス……;;」

みんなもうたてない、という感じだった。
ただ、樹をのぞいて。
     つづく


樹の体力すげえ……!!