二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブンGO  —夢—コメント求む!! ( No.8 )
日時: 2012/01/03 10:10
名前: 柳 ゆいら (ID: jIh6lVAe)

——story4.商店街で——


「部活は、とくに入る気はないんだ。もしあえて入るなら……。」
「入るなら?」

天馬がぐいっと顔を近づける。
樹はニッコリ微笑んで、

「サッカー部、かな?」
「ほんと!?」

天馬はそれを気いて、ガタッと勢いよく立ち上がった。

「う、うん、もしあえて入るならね。入るなら。」
「そっか。実は俺もサッカー部入ってるんだ。サッカー大好きだもん。樹も?」
「うん、まあ。……いや、好きって言うより、ちょっとした縁があるって言うか……。」
「縁?」
「ううん、気にしないで。」

樹は再び微笑んで、自分の席に着いた。

————放課後 グラウンド————(←なにげにイナGOのエンディングの歌詞になってるww)

「……?」

雷門中監督・鬼道は、グラウンドのそばにある木の影を見た。
一瞬、人影があったようにも見えたが、それは一瞬だけで、すぐに消えていた。

「兄さん、どうしたの?」
「いや、誰かが見ていたような気がしていたんだが……。」
「兄さんをww?」
「笑いながら言うな、春奈;; これでも真剣なんだ;;」
「すいません。」
「俺を見ていたわけじゃなくて、神童たちをだ。」
「フィフスセクターでしょうか?」

春奈の問いに、鬼道はしばらく、うんともすんとも言わなかった。
そして、長い沈黙が続いた後、こう答えた。

「おそらく、この学校の奴だろう。そして、フィフスセクターなのだろうが……。」
「この学校の生徒で、フィフスセクター……。剣城くんだけじゃないんでしょうかね?
 この学校に送りこまれてきたシードは……。」
「分からない。そのへんの情報は、まだ明確にはつかめていないからな。」

鬼道は、門の方に目を移し、鬼道はハッとした。
ひとつの人影が、塀にもたれかかって、雷門イレブンたちを見ていたのだ。逆光になって、すがたはよく分からないが、天馬と同じくらいに見える。
人影も鬼道の視線に気づいたらしく、ポケットになにかをしまうと、ずいぶんあっさりと、門から出て行った。

「あいつ……?」
「兄さん?」
「いや、なんでもない。全員集合!!」

鬼道の声で、みんなは半円型に集まった。

「今日の練習はここまでとする。」
「えっ、いつもよりちょっと短くないですか?」

信介が口をはさんだ。
鬼道はそれにすぐ反応し、

「少し調べなければならないことができてな。」
「調べなければならないこと?」

神童がけげんそうに聞いてきた。
鬼道は動じず、

「制服に着がえて下校しろ。なるべく人と一緒に帰り、寄り道するな。」

と、まるで小学1年生に言いきかせるように言うと、鬼道は校舎に向かって、静かに歩きだした。

————天馬 信介 葵 狩屋 in帰り道(商店街)————

「調べごとって、なんだと思う、天馬?」
「分かんないけど、でも、すごく大切なことなんじゃない?
 たとえば、フィフスセクターのこととか。」
「ああ、あるかも!」

天馬の言葉に、葵が反応し、信介も「うんうん、絶対そうだ!」と、もう6時なのにも関わらず、大声を上げる。(今日は天馬の家でなにかのお祝い会です)
狩屋はうるさそうに耳をふさぎながら、

「どうしてここまで大声でしゃべれるんだよ……。」

と呟いた、そのとき。

「いらっしゃいませ! 新鮮なお野菜にお魚……いらっしゃい、いらっしゃい!!」

と大きな声がした。
商店街に目をこらすと、ひとりの少女が、エプロンを着て大きな声を出していた。その右にはサバ、アジなどの魚、左にはキャベツ、トマト、きゅうりなどの野菜がならんでいた。

「あそこ、なに?」

この商店街のことをよく知らない狩屋は、店を指さしながら聞いた。
天馬は即座にそう答えた。

「あそこはね、石川さんの八百屋さん。だいたいなんでも売るってるんだ。でも、あんな女の子、いたっけな……?」

天馬は小首をかしげながらそう言った。葵もコクコクうなずきながら、

「そうそう。たしか石川さんだけだったよね、お姉さんの。」
「行ってみない、行ってみない!?」

信介はピョンピョン飛び上がりはしゃぎながらそう言った。天馬もうなずき、八百屋に行くことにした。

天(ちょうど秋姉にも、キャベツ二分の一たのまれてたし。)
「あのー、いいですか?」
「はいっ、いらっしゃい!」

少女は満面の笑みでこちらを見て、ハッとしたような顔になった。

女(え……なんでこの人たちが!?)
「えと……なにをお買い求めですか?」
「えっと、キャベツ……。」
「キャベツなら、二分の一、四分の一、六分の一、また丸ごと、それぞれ大中小とありますけど……。」
「じゃあ……二分の一の中を……。」
「はい、じゃあ百二十円。」
「安ッッ!!」
「アハハ、お客さん元気いいね。おまけだよ、はい。」

少女はそう言って、チロルチョコを手渡した。

「え……(・○・ポカン)」
「アハハ、おまけって、幼稚すぎました? 期間限定なんで。」
「あ、ほんとだ。あんみつ味(そんな味はない)……。」
「毎度あり。はい、キャベツ。」

少女は軽々とふくろを手渡した。
天馬はその重さに、前のめりになる。

「重ッッ!!」
「そんなに? お客さん、名まえは? 良ければ届けるけど?」
「ま、松風っていいまs……重ッッッ!!」
「アハハ、いい、いい、あたしが持つって。あたしの名まえは朝月(あさつき)って言うんだ。よろしくね♪」
     つづく


——キャラクター紹介——


朝月 〜アサツキ〜

 石川さんの八百屋さんで働いている。
 下の名まえは……?

容姿:茶色い帽子に青色の髪。ポニーテール。よく見ると誰かに似ている気が……?