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第一訓 『あれ？この展開はドラクエにもあったよね？』



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「どうなってるんですか…コレは」

アルテミスは一人野原で座り込み、愚痴を零していた。金色の髪の毛に大量の葉っぱが付きその上服は泥で汚れていた。
そして重要な部分が一つ

翼が無くなっていた。

白き翼がアルテミスの背から何かあった様に、消え失せてしまったのだ。その上天使としての力を補う頭の上のリングも無い、天使としての能力が発揮出来るのは腕に付いている水色に光るリングだけだった。

実はこの世界に来る前の出来事に戻ってみよう。


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「ふぁー…外の飛行はあんまりやりたくないモンですね」

憂鬱に飛行しているアルテミス、銀魂の世界にもう既に入り込んではいたのだが、実体がない天使達にとっては魂としか会話出来ないので暇さえあれば飛行した。

「天使様！！」

誰かが自分を呼ぶ、その声の元へと言って見ると無惨に赤い液体が流れ出ている部分に天使を求めている死んだ魂があった。こういうのはお迎えが行う役目なのだが、守護地をしている自分にとって見過ごせない事だったので、とにかく上に連れて行こうとした。

「アンタ、死んだのですか…じゃあしょうがありませんね連れて行きます」
「ホントですか！？天使様！！」

魂はさぞ嬉しそうに、アルテミスの後を追う。勿論魂だけなのだが飛べないのでアルテミスが抱えて連れて行った。

しかし

「…………！？」

連れて行く途中に、アルテミスの体に何かが入り込んだと同時にアルテミスは飛ぶ力と意識を失う。
何が起こったのか状況把握出来ておらずに、目の前が暗くなって行くアルテミスの耳に何かが

消え去る音が残った。


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そして、この状況。
アルテミスの体に何が起こったか分からないが、天使直々の能力は残っている、死んだ魂や悔いの言葉が耳に聴こえてくる。
天使が翼を無くした例は過去に無く、アルテミスは誰にも見えないまま天使に見つかるまでずっとこのままだと思っていたーー。
しかし

「おい、女……誰だお前？」
「は……？」

人に指を指されて、質問された。