二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブンGO〜なくしたくない物〜 コメントください! ( No.165 )
- 日時: 2012/01/22 13:09
- 名前: 柳 ゆいら ◆JTf3oV3WRc (ID: jIh6lVAe)
27.
(輝目線) 〜in廃墟〜
天「ユエいた!?」
信「ううん、天馬の方は!?」
天「だめ。いないよ。」
「どこ行っちゃったんだろう、ユエ……。」
「こっちもいなかった。」「こっちもだ。」「こっちも。」
あちこちで、口々に残念な言葉が交わされる。
ユエが特訓中、夕飯の準備をする、なんて言うのがおかしいと思って剣城が来てみたら、ユエどころか、誰も居なかったらしくて……。だから、今みんなは必死でユエを探してるんだ。
霧「いったいどこに行ったんだ……。」
神「まさか……。」
霧「神童?」
神「霧野、ちょっと……。」
霧「ん?」
霧野先輩が、キャプテンに耳を貸してる。なんだろう、俺たちには知られちゃまずいことなのかな? でも、聞いている霧野先輩の顔が、どんどんこわばっていった。
霧「まさか、そんな。でも……。」
神「分からないじゃないか。だって……。」
「どうしたんですか、ふたりとも……。」
俺が聞くと、ふたりとも黙りこんだ。やっぱり、聞かれたくないことだったんだ……。
と、そんなとき。
?「みんな、ここにいたのね!」
天「葵!?」
女の子の声とともに、ふり返った天馬の声が響いた。
みんなもバッとふり返ると、そこには本当に葵さんがいたんだ! それだけじゃない。水鳥先輩、茜先輩、鬼道監督、音無先生も!
天「よかった、無事だったんだね!」
信「うん!」
剣「だが、どうやってぬけ出したんだ?」
剣城の質問に、葵さん達はじっと黙ってしまった。
………………………………………………………………………………………………………………………。長い沈黙。
その沈黙を破ったのは、鬼道監督だった。
監「月流が助けに来た。」
全「えっ……。」
音「月流君が、自分が犠牲になってまで、わたしたちを助け出してくれたのよ……。」
「じゃ、じゃあ、ユエは……。」
俺はおそるおそる聞いた。正確には、聞いてしまった。
だって、答えは分かってたんだもん。聞きたくなかったのに……。
監「……フィフスセクターに………………………………………とらえられた。」
予想していた答え。いざ言われてみると、すごく胸のあたりが苦しくなった。
本当に、本当にユエは、つかまっちゃったんだ……。
「でっ、でも、無事……ですよね?」
俺の質問に、誰も答える人はいない。保証できるわけがないから。
また深い沈黙が、あたりをつつんだ。
(ユエ目線)
ねむい。ネムス。
つか、ここはどこだ? わたしは誰だ? 自分が誰かは、もちろん分かるんだけどよ。つか、実際本気でココどこだっ。
整理、整理っと。
1.なぜか手錠? っぽいのされてる
2.サクがある
3.冷たいしコンクリっぽい
4.窓などは一切なし
5.見張りが立ってます
この状況から察するに……うん、つかまったんだな、俺。……って、ん???
つかまったぁあああぁあぁぁあ!!? マジか、ガチかああぁあぁあああぁぁあああ!
どうしよう! たしか、ゼロとの試合って、明日だよな? 明日までにココを抜け出す? ムリムリムリムリ! 必殺技でも使わない限り絶対……あ、必殺技だ。その手があったか(ニヤリ)
と、なると、とりあえず夜になるのを待たなきゃだから、あそこがこうなって、ここがこうなってだな……。
警備員1「お、気がついたか。」
お、気がついたか、じゃねえ! 今さっきだわ!
つか、この警備員どっかで……?
「あ、カギを落として好都合にしてくれた、バカ警備員。」
警備員1「おまえ、あのときのクソガキ!」
クソガキって言うな! 俺は男じゃない、女だ! ……イヤ、女でもクソガキって言うときあるか。
「あーあ。今回もカギ落としてくれないかなー。」
警備員1「誰が落としてやるか。おまえなんかにわたすものか。」
バカ警備員はそう言ってそっぽを向いた。
このあと自分が起こす、バカな行いにも気づかずに。
〜夜〜
「ガー ガー」
みなさん、もう深夜の2時ですよ。この「ガーガー」って、あひるじゃないんですよ。
あのバカ警備員なんですよww
そして、このバカ警備員、寝言を言いながら、オリの中に、ポーイって、カギを投げてきたんだぜww ほんとバカww
「ふう。これで出るのもラクだな。」
俺がそうつぶやきながら、カギをひろいあげ、サクのすき間から手を外に出して、カギを開けた。その証拠に、カシャンッと音がした。
…………? へんだ。上手くいきすぎてる。
もしかして、ワナかなにかか?
「考えすぎだよな〜♪」
そう言って、一歩踏みだした瞬間、
シャッと空を切る音とともに、足元に向かって、何本もの矢が放たれた。
俺はパッととっさにかわし、オリの中にもどったとたん、目の前に何か黒いカタマリが落ちてきた。
………………………………………再び檻に閉じ込められた俺ww しかも、パスワード式なんだよな〜。
絶対解けないな、こりゃ。
ていうか、やっぱりワナだった……。