二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナGO〜なくしたくない物〜 歌詞公開中 アドバイスください ( No.375 )
日時: 2012/03/03 18:36
名前: 柳 ゆいら ◆JTf3oV3WRc (ID: z52uP7fi)

(祝!! 参照1200越え)50.感情



ユ「はい、紅茶」
緋「ども^^」

ども、じゃねえんだよ、緋詞。
ただ今、俺は緋詞と(心の中で)格闘中。
つか、うまそーに飲むなあ、緋詞。入れがいがあるってもんだぜ(何気ジジくせえな)。

ユ「うまいか?」
緋「普通においしいぜ。」
ユ「普通に、は余計だけど、どーも。にしても、男子がそんなにゆうがに紅茶飲んでると、かなりへんなんだけど。」
緋「失礼だなあ。ていうか、どこがゆうが?」
ユ「カップに手を添えてるところが。」

俺が指さすと、緋詞は再び、ぺろりと舌を出した。……でも、止めないな、手を添えてるの。

ユ「はあ。おまえが元シードだったなんて、信じられんよ。」

俺はため息をつきながら、自分用のお茶を入れる。俺は抹茶を飲むのだ((キリッ。
…………いや、べつにじまんしたかったわけじゃないんだけどね? ね?
抹茶って言うより、抹茶コーヒーの方が正しいかもしれない。苦めの抹茶に、少しあまくしたコーヒーと合わせると、けっこうマッチして、上手いんだ。
抹茶コーヒーを入れ終わると、緋詞がすわっているイスと、反対側に座る。お客さんがきたとき用にイスは4つおいてある。
ズズ……と、ふたりが飲み物を飲む音だけがひびく。やめろ、こういう沈黙。
だからといって、用もなくこちらから、なにか言い出す理由もない。

ユ(どうしよう、この半修羅場……。)

半分修羅場、半分修羅場じゃない、みたいな感じだ。
こんな中、緋詞が先に口を開いた。

緋「おまえさ、なんで雷門潰さないの?」

いきなり切り出してきた内容がそれか。

ユ「んー、最初はやるつもりだったんだけどな。」
緋「ふーん。『つもりだった』ってことは、今はもうやらないんだ。」
ユ「なっ! べつに、そういうわけじゃ……。」
緋「ちょっと、とり乱しすぎ。」

おまえのせいだっつーの。ツッコミがないのも困るな。

ユ「てか、おまえは元シードだろう? なのに、なんで雷門にきたんだよ?」
緋「いいじゃん、そんな細かいこと。」
ユ「まあ、細かいこと気にしたくないっていうのは、俺もあるけど。
   ……お代わり持ってこようか?」
緋「お、気が利くね。サンキュ。」

俺は緋詞から紅茶を入れていたティーカップを受けとると、台所に入った。さっきまでポカポカの暖かかった部屋から出ると、急に心まで冷えてくる。



……へんなの。ただ紅茶を入れてるだけなのに、手がふるえてる。


最近、へんだもんな、俺。いつもなら、天馬にあんなふうに、判断をせまること、しないのに。


むしろそんな判断、避けるくらいだ。
……正反対になってきてる気がする。
変わってるならいいけど、変わりすぎはよくないと、よく言われる。




緋詞に対しても、そんな気がする。
緋詞に会ったとき、もし、天馬や輝たちと会ったばかりのころの自分だったとしたら。




今の緋詞への感情と、



昔の緋詞への感情は、



絶対、違う気がしてる。










                            ナニガ、俺ヲ変エタ?



                          俺ハ、コノママデイイノ?




                          答えは、だれがくれるの?




























ティーポットが、俺の手からすべり落ちた。