二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ボカロ曲物語〜歌の世界を君に〜【只今カゲロウデイズ小説化中】 ( No.3 )
- 日時: 2012/01/08 14:31
- 名前: 流夢 (ID: O72/xQMk)
【カゲロウデイズ】
蒼「ッ!!」
ジリリリリリリ・・・・・・・・
蒼はベッドの上で目を覚ました。
時計が煩くないている。
蒼「今・・・何時・・・?」
8月14日の午前12時過ぎを指している。
やけに蝉の声が煩い。
時計の声に劣らないほど、蒼の部屋に響いていた。
蒼はゆっくり体を起こすと、ベッドから降りる。
南「あっ、蒼〜!こっちこっち」
蒼「南・・・」
南「どうしたの?蒼、顔色悪いよ」
蒼「なんでもないよ」
蒼と南は家の近くにある公園で駄弁っている。
ブランコに乗っていた。
南は黒猫を抱いている。
蒼「でもまぁ・・・少し・・・不思議・・かな」
南「ん?」
蒼「いや」
蒼は曖昧に促した。
昨日見た夢を思い出す。
南「えっ・・・ちょっと待って!」
南は膝から降りた猫を、追いかけようとした。
その時、蒼は昨日見た夢を鮮明に思い出す。
走って行ってしまおうとした南の腕を掴む。
蒼「今日はもう・・・帰ろうか」
南「えっ?でも」
蒼「あの黒猫は野良なんだろ?平気だよ」
南「まぁそうだけど・・・」
蒼「帰ろう」
蒼が強く言った。
南がその気迫に負けたのか、静かに頷く。
南「うん、分かった。帰ろう」
そう言って2人は、公園を出て行く。
公園を抜けて直ぐの曲がり角。
そこを曲がった瞬間、2人の眼に入ったのは。
逃げ惑う人々の姿。
或いは上を見上げて指差し、口を開けていた。
蒼「何だ・・・?」
南「蒼・・・上ッ!!」
南が顔を上げてがくがく震えている。
蒼が上を見上げようとした瞬間。
南に体を押される。
南の体には、上から落ちてきた鉄柱が貫いていた。
?「きゃぁぁあああああああああああああ!!!!!!!」
辺りに女性の悲鳴が響き渡る。
何処からともなく聞こえた風鈴の音と交じり合って酷い音になっていた。
蒼「・・・・・・」
蒼は言葉を発しようしても声に出来ず、口をぱくぱくさせていた。
その時蒼の眼に入ったのは、昨日もみた陽炎だった。
蒼「夢なんだろ・・なぁ!」
陽炎「夢じゃないぞ」
口元は嘲笑うように嗤っていた。