二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ボカロ曲物語〜歌の世界を君に〜【秘蜜〜黒の誓い〜】 ( No.45 )
日時: 2012/03/30 17:48
名前: 流夢 (ID: O72/xQMk)

【秘蜜〜黒の誓い〜】


ミアムが引き起こした禁忌の罪。
それは、ある天使に癒えぬ傷となり刻まれる。
その天使とは、カウト。
リウと、パートナーとしてずっと生きてきた。

カウト「よりにもよって…人間などに恋し、堕天とまでなったのに…
    その人間は、リウを…見捨てたというのか…!!」

その怒りが爆発し、カウトはミアムを狙う。
だが、いつも隣に居る、レウが邪魔でならない。
毎日のように連れ添う二人は、カウトが見ていて、さらに怒りを増す原因でもあった。
ある時、ミアムが一人で居る時間があった。
レウは用事があり、ミアムと一緒に居れないようだった。
カウトは、この時を待っていた。
積もりに積もった怒りの矢は、漆黒を纏うミアムを貫く。

ミアム「あら、今日は。蒼い髪の紳士さん」

何も知らないミアムは、カウトが近づいてきたのに気がつきにっこりと微笑む。
カウトはすっとミアムに近づき、傍でしゃがむ。
そして、笑い返すと同時に銃を出し、ミアムの額に突きつけた。
ミアムの顔から笑いは消え、さっと青ざめた。

ミアム「な…何?どうしてこんなことを…!?」

ある事に気が付いたミアムは、はっという顔をする。
ミアムは、カウトの背に翼があることに気が付いた。
その翼のある格好が、リウとかぶる。

ミアム「り…リウと同じ…なの?天使…!?」
カウト「ああ、俺は天使だ。リウのパートナーのな!」
ミアム「リウのパートナー!?」
カウト「何故リウを見殺しにした!?」
ミアム「私ッ…そんなつもりじゃ」
カウト「五月蠅いッ!!」

パンッ

カウトは、ミアムを撃った。
辺りにミアムの血が飛んでしまう。
カウト自身も、ミアムの血で紅く染まっている部位が多かった。

カウト「はっははっ!リウ、お前を裏切った奴は…俺が殺してやったぞ!」

血塗れの顔で笑い、天を仰ぐ。
どんな顔のリウが居るのかも想像出来なかった。
只、自分の満足感に浸っているカウトが居るだけだった。
家の真ん中に静かな顔で眠っているミアム。
そんなミアムを見ながらも、カウトは戻っていった。
レウが、ミアムの死体を見つけたのは、殺されてから2日後の事だった。