二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 夏目友人帳 妖しきものの存在 ( No.27 )
日時: 2012/02/15 17:57
名前: 霜月 (ID: W/.Oe74D)


「ニャンコ先生…皆…ありがとう。」

「……。」

「酒を飲め〜!!」

「ハッ!」

こっちに近寄ろうとしていた、ニャンコ先生が酒という単語を聞いて止まる。

「酒だ〜!」

と言って、酒のお方へ行ってしまった。

「どうも。貴志よ、久しぶりだな。」

後ろからの声に振り返ると、「ちよみね」がいた。

「ちよみねっ!?」

「フフッ。先日はどうもありがとう。近くを通ってみたらこの状態だ。——1人で酒を飲むより皆で飲む方が酒はおいしい。」

そう言って杯をグビッと飲む。

——淋しがる妖達。レイコさんも同じ気持ちだったのかもしれない。

「ニャツメ〜。も〜飲めないぞ〜…ヒック。」

赤くなったニャンコニャンコ先生がおれに近づく。

「っ〜〜!?酒臭いぞ、ニャンコ先生。飲みすぎだよ!」

「にゃにおう。しゃけがあるんだ。飲まんでどうする。」

「何言ってるんだ?」

——気がつくと、妖達といるのがおれの日常だった。

「そうですよ。夏目親分もさぁさぁ。」

「夏目、後でケーキ食べてね。皆で頑張ったから。」

「そうだね。今日ぐらい、いいじゃないか。夏目の誕生日を祝って。」

「……。」

本来、交り合うことのない存在。それはとても儚く、弱い存在なんだ。

「あっ。いなくなるにしても、何か置き手紙ぐらいしてもらわないと…。塔子さん達が心配してたじゃないか。」

「ああ。なんだ?お前も心配したのか?」

「……そうだな。おれも心配してた。だからこれからは、勝手にいなくならないでくれ。」

最初は嫌だったけれど、今は…

妖達との生活が楽しい。

                        END