二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 夏目友人帳 妖しきものの存在 ( No.3 )
日時: 2012/01/14 18:24
名前: 睦月 (ID: QDgN7dji)


「…フウ。静かだな。」

おれ1人しかいないこの家は、なぜか淋しかった。少し考え、部屋で勉強をすることにする。

「涼しいな…。」

2階は1階より涼しかった。窓を開けていたからか。

チリン…

風に吹かれて風鈴が鳴っていた。

「おい!夏目〜。」

「西村?」

外から声がした。窓からのぞくと、自転車に乗った西村がこっちを見ていた。

「この近くで名取周一のトークショーがあるんだ。いっしょに行かないか?」

「名取さんか…。」

瞬間、「きらめいてて御免」という言葉を思い出す。

「どうだ?近いから、ばてないぞ?」

「いや…遠慮しとくよ。塔子さんがいないし。」

「そうか…。じゃあな〜。」

そう言うと、西村は自転車に乗って行ってしまった。だんだん見えなくなる。

「名取とは、祓い屋の名取か?」

「ああ。そうだよ。」

おれは窓の外にいる妖に言う。…ん?妖…。

「うっ…うわ〜!!」

「失礼な。名を返してもらいに来た。返してくれるのだろう?レイコ。」

白髪の妖は少し顔をしかめながらそう言った。