二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 薄桜鬼 背中合わせの志【参照900超感謝】 ( No.123 )
日時: 2012/06/06 16:52
名前: 桜舞姫 (ID: O72/xQMk)

62話「謝罪の呟きと後悔の念」

その日は、曇天の朝を迎えた。静かに雨が降り、京の町を濡らす。
雪「おはようございます。」
原「おう、千鶴。」
沖「千鶴ちゃん、もしかして寝てない?」
沖田が千鶴の顔を覗き込んで問う。図星だったようで、千鶴はそのまま
俯いてしまった。
平「総司、近いだろ!!」
原「うるせーよ平助。…千鶴、休んだ方がいいぞ?」
多少だが、千鶴の顔色は悪かった。しかし不眠不休だった山崎は
もっと悪い事を千鶴は知っている。なので自分は休まずに、と心の
中で思っていたのだが、幹部達は見抜いたらしい。
斎「山崎も同じ感じなのだろう、雪村?」
平「空もだいぶ回復して、あとは安静だけなんだろ?休んでこいよ」
幹部達に背中を押され、結局昨晩誰よりも奮闘した千鶴と山崎は
休みを取ることとなった。

八瀬の里、千姫屋敷。
千「…………。」
千は出された朝食を食べ終わり、茶を飲みながら自室にこもっていた。
君「……千姫様。空の容体は、だいぶ回復したとのことです。」
空「!!…良かった。」
引き攣っていた表情がゆっくりと穏やかになる。今までずっと後悔の
念に縛られていたのだ。
君「如何致しますか?」
千「今日の午後に、お見舞いに行きましょう。」
君菊は優雅に一礼し、その場をいったん退いた。
再び部屋に静寂が訪れる。
千「御免なさい、空……」